薬剤師のためのお役立ちコラム 更新日:2015.01.16公開日:2014.12.19 薬剤師のためのお役立ちコラム

第13回 平井陽子 先生

健康増進のみならず、日本の医療費削減にもつながる正しい「予防医療」や「栄養療法」。近年、自分自身で健康管理する「セルフメディケーション」の重要さも叫ばれ、それを支える柱のひとつが、処方箋なしでも手に入れることのできる医療用サプリメントや一般用医薬品ではないでしょうか。前回に引き続き、「薬剤師カフェ・ヴィタ」店長の平井陽子さんに、薬剤師としてのセルフメディケーションへの関わり方について伺いました。

Q
定期的に同じ商品を購入されるお客さま。言われるままに商品をお渡ししていましたが、これでよいのでしょうか。薬剤師としてアドバイスをするとしたら、どのようなことですか?

 

リピーターの方にも隠れた健康上の悩みがあることも

 

商品選びに迷うことなく、定期的に同じ商品を購入していくリピーターさんの中にも実は隠れた問題が存在していることがあるので、さりげなく観察しておくことが必要です。
これは私がドラッグストアに勤務していたときに経験した例ですが、口内炎がひどいという訴えで、短期間に数回にわたって一般用の口内炎治療用の軟膏を買っていく方がいました。ただの口内炎にしては少し様子がおかしい気がしたので、詳しく話を聞いてみると、口内炎だけではなく発熱も伴っているとのこと。口腔内のウイルス性疾患など、医師による治療が必要な何らかの病気が隠されている可能性があることを説明して、医療機関への受診に結びつけたことがあります。積極的に症状を尋ねるなどのアクションを起こした結果が、その方の健康増進に結びついたのです。
この出来事以降、この方はお店を訪れるたびにわざわざ私の姿を探し、ご自身に必要な栄養素についても含めた健康相談をしてくださるようになりました。私は免疫力が落ちたときにかかりやすいウイルス性疾患の予防として、いくつかの医薬品のビタミン剤の購入などもお勧めし、食生活などについても色々とアドバイスをしました。食事、睡眠、栄養素、運動、その他も含めトータルで健康だからです。最終的に、私がその職場を辞めるまで、そのお客様の健康管理をすることになりましたね。

 

今後はお客様の健康を全体的に管理できる薬剤師が求められる

 

このように“かかりつけ薬剤師”として指名してもらえるほどの信頼を得る接客ができるようになると自信になりますし、やりがいも湧きます。
さらに予防医療の担い手として予防医学や栄養療法の正しい知識のある薬剤師は社会全体にとっても貴重な存在です。
お店が忙しいと声かけが難しいこともあるかもしれませんが、お客さまに「この人に健康管理してもらいたい」と思ってもらえる“かかりつけ薬剤師”になるための一歩を踏み出してみませんか。

 

リピーターの方にも隠れた健康上の悩みがあることも

 

商品選びに迷うことなく、定期的に同じ商品を購入していくリピーターさんの中にも実は隠れた問題が存在していることがあるので、さりげなく観察しておくことが必要です。
これは私がドラッグストアに勤務していたときに経験した例ですが、口内炎がひどいという訴えで、短期間に数回にわたって一般用の口内炎治療用の軟膏を買っていく方がいました。ただの口内炎にしては少し様子がおかしい気がしたので、詳しく話を聞いてみると、口内炎だけではなく発熱も伴っているとのこと。口腔内のウイルス性疾患など、医師による治療が必要な何らかの病気が隠されている可能性があることを説明して、医療機関への受診に結びつけたことがあります。積極的に症状を尋ねるなどのアクションを起こした結果が、その方の健康増進に結びついたのです。
この出来事以降、この方はお店を訪れるたびにわざわざ私の姿を探し、ご自身に必要な栄養素についても含めた健康相談をしてくださるようになりました。私は免疫力が落ちたときにかかりやすいウイルス性疾患の予防として、いくつかの医薬品のビタミン剤の購入などもお勧めし、食生活などについても色々とアドバイスをしました。食事、睡眠、栄養素、運動、その他も含めトータルで健康だからです。最終的に、私がその職場を辞めるまで、そのお客様の健康管理をすることになりましたね。

 

今後はお客様の健康を全体的に管理できる薬剤師が求められる

 

このように“かかりつけ薬剤師”として指名してもらえるほどの信頼を得る接客ができるようになると自信になりますし、やりがいも湧きます。
さらに予防医療の担い手として予防医学や栄養療法の正しい知識のある薬剤師は社会全体にとっても貴重な存在です。
お店が忙しいと声かけが難しいこともあるかもしれませんが、お客さまに「この人に健康管理してもらいたい」と思ってもらえる“かかりつけ薬剤師”になるための一歩を踏み出してみませんか。

平井陽子先生プロフィール
平井陽子先生プロフィール
薬剤師。帝京大学薬学部卒業。国立がんセンター中央病院で受託研究薬剤師、アインファーマシーズ・アインズ&トルぺ原宿クエスト店で医薬品・健康食品の担当を経て、2011年、東京・銀座に日本初の薬剤師在住の医療用サプリメント販売店「薬剤師カフェ・ヴィタ」を開業。日本での科学的根拠のある予防医療と医療用サプリメントの普及に力を注いでいる。医療従事者向けへ医療用サプリメントの卸事業も展開している。
薬剤師カフェvitaホームページ: http://vitacaffe.jp/

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