薬剤師のためのお役立ちコラム 公開日:2015.05.25更新日:2015.12.16 薬剤師のためのお役立ちコラム

第25回 中村守男 先生

小児医療の場合、患者である子どもの症状や副作用を保護者に聞くなど、大人と違って細やかに気を配る必要があります。そのため、なんとなく苦手意識を持つ薬剤師さんも多いのではないでしょうか。
今回は「NPO法人 こどもとくすり」の理事長で、自らも2児の父親である薬剤師の中村守男先生に、小児患者への対応のコツをうかがいました。

Q
 
NPOのメンバーの声からお薬手帳に、これまでにはない付加価値をつけることに成功したとうかがいました。現在の活用法を教えてください。
NPOのメンバーの声からお薬手帳に、これまでにはない付加価値をつけることに成功したとうかがいました。現在の活用法を教えてください。
子どもの体調管理にお薬手帳を。健康意識の底上げにも貢献!

 

「お薬手帳」を「健康日記」として活用

 
NPO法人こどもとくすりではお薬手帳の新しい使い方として、「健康日記」のように日々の体調の変化を記録し、健康づくりに活用するノートとして利用してもらいたいと考えています。
というのも、薬局を訪れるお子さんの保護者や子育て中のNPOメンバーの多くは、病気のことだけではなく、普段のちょっとした子育ての悩みや日々の健康に役立つアドバイスを求めていることに気づいたからです。
 
たとえば、頭が痛いとかお腹が痛いとか、鼻水が出たとか、子どもに小さな体調変化があったとき。そういうささいな体調の変化にも「健康日記」としてお薬手帳を活用します。
・体調の変化に対してどのように対処したか
・どのような市販薬を飲ませたか
・ 薬に対する反応はどうだったか
・ 食欲はどうか、どんなものを食べたか
・ 起床就寝など生活リズムはどうだったか
・ うんちは出ているか
など、気づいたことを何でも記録してもらうのです。
 

お薬手帳は患者さんとのコミュニケーションツール

 
この新しいお薬手帳の活用法のメリットは、薬局と保護者をつなぐコミュニケーションツールになるという点です。
薬剤師はお薬手帳を通して、家でのお子さんと保護者の様子をうかがい知ることができるようになります。薬局内だけではなく家での情報も得ることができれば、お子さんの体調変化の理由に気づくヒントを得られますし、保護者の悩みや困っていることを知って、アドバイスをすることにもつながります。これまで以上に的確な服薬指導をすることが可能になりました。
 
お薬手帳を活用するお子さんと保護者にとっても、もちろんメリットはあります。
保護者は手帳に記録をつけることで、子どもをよく観察するようになります。すると、それは子どもの変化に対する気づきの機会を増やすことになり、ひいてはお子さんの健康に対する保護者の意識の底上げにつながります。そしてこれは、お子さん自身の健康な生活に結びついていきます。お薬手帳の見方をちょっと変えて活用していただくことで、利用者にも薬剤師にもこんなにたくさんのメリットが生まれました。
 
現在、私の在籍する八幡西調剤薬局では、このオリジナルのお薬手帳活用法を訴求した手作りポスターを作成し、待合室に貼っています。お薬手帳の活用者は少しずつ増え、手帳にコメントを書いて持ってきてくれる患者さんも多くなってきました。私たちはそれを受け止め、日々の服薬指導に活かしています。

子どもの体調管理にお薬手帳を。健康意識の底上げにも貢献!

 

「お薬手帳」を「健康日記」として活用

 
NPO法人こどもとくすりではお薬手帳の新しい使い方として、「健康日記」のように日々の体調の変化を記録し、健康づくりに活用するノートとして利用してもらいたいと考えています。
というのも、薬局を訪れるお子さんの保護者や子育て中のNPOメンバーの多くは、病気のことだけではなく、普段のちょっとした子育ての悩みや日々の健康に役立つアドバイスを求めていることに気づいたからです。
 
たとえば、頭が痛いとかお腹が痛いとか、鼻水が出たとか、子どもに小さな体調変化があったとき。そういうささいな体調の変化にも「健康日記」としてお薬手帳を活用します。
・体調の変化に対してどのように対処したか
・どのような市販薬を飲ませたか
・ 薬に対する反応はどうだったか
・ 食欲はどうか、どんなものを食べたか
・ 起床就寝など生活リズムはどうだったか
・ うんちは出ているか
など、気づいたことを何でも記録してもらうのです。
 

お薬手帳は患者さんとのコミュニケーションツール

 
この新しいお薬手帳の活用法のメリットは、薬局と保護者をつなぐコミュニケーションツールになるという点です。
薬剤師はお薬手帳を通して、家でのお子さんと保護者の様子をうかがい知ることができるようになります。薬局内だけではなく家での情報も得ることができれば、お子さんの体調変化の理由に気づくヒントを得られますし、保護者の悩みや困っていることを知って、アドバイスをすることにもつながります。これまで以上に的確な服薬指導をすることが可能になりました。
 
お薬手帳を活用するお子さんと保護者にとっても、もちろんメリットはあります。
保護者は手帳に記録をつけることで、子どもをよく観察するようになります。すると、それは子どもの変化に対する気づきの機会を増やすことになり、ひいてはお子さんの健康に対する保護者の意識の底上げにつながります。そしてこれは、お子さん自身の健康な生活に結びついていきます。お薬手帳の見方をちょっと変えて活用していただくことで、利用者にも薬剤師にもこんなにたくさんのメリットが生まれました。
 
現在、私の在籍する八幡西調剤薬局では、このオリジナルのお薬手帳活用法を訴求した手作りポスターを作成し、待合室に貼っています。お薬手帳の活用者は少しずつ増え、手帳にコメントを書いて持ってきてくれる患者さんも多くなってきました。私たちはそれを受け止め、日々の服薬指導に活かしています。

中村守男先生プロフィール
中村守男先生プロフィール
「NPO法人 こどもとくすり」理事長。薬剤師。生活者目線を大事に、「こそだて医療(=医療と健康の面から子育てを支援)」を推進するとともに、医療の立場から“健康子育て”支援を目的に、健康づくり講座やワークショップ、講演活動を行う。
有限会社八幡西調剤薬局採用担当マネージャー。2児の父親。
NPO法人 こどもとくすり: http://kodomo-kusuri.org/

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