薬剤師のスキルアップ 公開日:2015.06.01 薬剤師のスキルアップ

第26回 中村守男 先生

小児医療の場合、患者である子どもの症状や副作用を保護者に聞くなど、大人と違って細やかに気を配る必要があります。そのため、なんとなく苦手意識を持つ薬剤師さんも多いのではないでしょうか。
今回は「NPO法人 こどもとくすり」の理事長で、自らも2児の父親である薬剤師の中村守男先生に、小児患者への対応のコツをうかがいました。

Q
 
子ども達の健康のために、薬剤師にはどのようなことができますか? 保護者の方から求められているのはどのような情報でしょうか。
子ども達の健康のために、薬剤師にはどのようなことができますか? 保護者の方から求められているのはどのような情報でしょうか。
薬局に求められているのは薬の情報だけではない。安心感も一緒に渡せるようになろう!

 

薬局に来る保護者が求めているのは安心感

 
PC、スマートフォンやタブレット。今はお薬や病気の情報を調べようと思ったら、どこにいてもすぐに調べることができます。
 
薬局に薬をもらいに来る保護者は、「これは痰きり、これは咳止め、これは熱さましですね」という、自分で調べればわかるような情報だけが欲しいのではないのです。薬剤師に求められているのは、こうした最低限お伝えしなければならない情報の+αとして、保護者の不安な気持ちを軽くしたり、ほっと安心できるための一言なのです。
 
ですが、短い服薬指導の時間で相手の気持ちに寄り添う言葉を探し出すのは難しいですよね。そこで使ってみたいのが「具合が悪くなった原因に、何か思い当たることはありますか?」というフレーズです。
 

「薬の説明“+α”」の情報が保護者の不安を軽くする

 
「具合が悪くなった原因に、何か思い当たることはありますか?」と声かけをすると、普段からお子さんのことをよく見ている保護者は「そういえば、最近外遊びが多くて体力を使っていた」「休日に体調を崩すことが多い」など、何かしらの理由に思い当たって、「そういえば……」とお話をしてくださることが多いです。そのお話から、体調不良の背景になるヒントを探り出し、「十分な睡眠を」「消化の良いものを」「身体を冷やさないように」などのアドバイスをすることができます。
 
こうしたコミュニケーションをとりながら得る気づき、「+α」の情報こそが、保護者の安心につながっていくのです。

薬局に求められているのは薬の情報だけではない。安心感も一緒に渡せるようになろう!

 

薬局に来る保護者が求めているのは安心感

 
PC、スマートフォンやタブレット。今はお薬や病気の情報を調べようと思ったら、どこにいてもすぐに調べることができます。
 
薬局に薬をもらいに来る保護者は、「これは痰きり、これは咳止め、これは熱さましですね」という、自分で調べればわかるような情報だけが欲しいのではないのです。薬剤師に求められているのは、こうした最低限お伝えしなければならない情報の+αとして、保護者の不安な気持ちを軽くしたり、ほっと安心できるための一言なのです。
 
ですが、短い服薬指導の時間で相手の気持ちに寄り添う言葉を探し出すのは難しいですよね。そこで使ってみたいのが「具合が悪くなった原因に、何か思い当たることはありますか?」というフレーズです。
 

「薬の説明“+α”」の情報が保護者の不安を軽くする

 
「具合が悪くなった原因に、何か思い当たることはありますか?」と声かけをすると、普段からお子さんのことをよく見ている保護者は「そういえば、最近外遊びが多くて体力を使っていた」「休日に体調を崩すことが多い」など、何かしらの理由に思い当たって、「そういえば……」とお話をしてくださることが多いです。そのお話から、体調不良の背景になるヒントを探り出し、「十分な睡眠を」「消化の良いものを」「身体を冷やさないように」などのアドバイスをすることができます。
 
こうしたコミュニケーションをとりながら得る気づき、「+α」の情報こそが、保護者の安心につながっていくのです。

中村守男先生プロフィール
中村守男先生プロフィール
「NPO法人 こどもとくすり」理事長。薬剤師。生活者目線を大事に、「こそだて医療(=医療と健康の面から子育てを支援)」を推進するとともに、医療の立場から“健康子育て”支援を目的に、健康づくり講座やワークショップ、講演活動を行う。
有限会社八幡西調剤薬局採用担当マネージャー。2児の父親。
NPO法人 こどもとくすり: http://kodomo-kusuri.org/

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