薬剤師のお悩みQ&A 更新日:2023.04.27公開日:2014.10.06 薬剤師のお悩みQ&A

第6回 藤本和子 先生

日本では、毎年多くの人が自然災害による被害を受けています。災害の種類によっては、被害を受けやすい地域と、そうではない地域に差はあるものの、これまで被害を受けたことのない薬局でも、今後いつ、どのような災害に見舞われるかわかりません。
そこで今回は、日本災害医療薬剤師学会の理事を務めている藤本和子先生に、災害に備えて薬剤師が普段から準備しておくべきこと、また、災害当日に薬剤師が行うべきことにはどのようなことがあるのかうかがいました。

Q
患者さんに近隣の医療機関の場所や開業時間を聞かれたとき、普段はパソコンに頼りきりですが、災害に備えて地図を準備しようと考えています。
災害時は医療機関情報のほかに、どのような情報がわかる地図だと役立ちますか?

災害時用に紙の地図を準備することは、災害当日の動線をスタッフ間で確認したり、近隣地域ではどんな災害が起こりやすいのかなど、情報の把握にも役立ちます。防災マップを作成し、スタッフ全員で共有しておきましょう。

 

①薬局のある都道府県全域をカバーしている「広域地図」

都道府県外から救助が来た場合、あるいは都道府県外へと避難する場合に、土砂崩れや浸水などで通行止めになっている道路を確認しながら、通行ルートを検討できます。

 

②薬局周辺の医療機関、防災関連施設をマークした「縮尺1/5000程度の地図」

この地図には「避難所」「消防署」「警察署」「市町村役所」などの防災関連施設と公共施設、および近隣の医療機関をマークしておきます。
あらかじめ近隣の医療機関の情報を書き込んでおけば、薬局が被災して医薬品の供給ができなくなったり、近隣住民が受傷するなどして助けを求めてきた場合に、近くの医療機関を素早く案内することができます。さらに、自分の薬局が、その地区の拠点病院の支援に入る必要があるのか否かなど、地域における自らの勤務薬局の役割を含む、勤務地の地方自治体が発信する防災情報も確認しておきましょう。

 

③近隣の店舗、薬局スタッフの居住地をマークした地図

チェーン薬局などの場合、近隣店舗の情報をマークした地図も作りましょう。そこに、薬局スタッフの居住地もマークします。災害当日はその情報をもとに、スタッフの出勤・帰宅ルートを確認。「災害時、居住地から勤務薬局への出勤が難しい場合には、近隣の別店舗へヘルプに入る」など、当日の動線をあらかじめ決めておくためにも有効です。

 

④要フォロー患者さんをマークした地図

この地図には寝たきりや、身体に障がいを持っているなどの理由から、災害弱者となる可能性のある患者さん宅をマークします。災害後には、可能であれば患者さんのフォローを行い、医薬品が不足していることが予想される場合には、配薬にうかがうなどの手段を講じます。

災害時用に紙の地図を準備することは、災害当日の動線をスタッフ間で確認したり、近隣地域ではどんな災害が起こりやすいのかなど、情報の把握にも役立ちます。防災マップを作成し、スタッフ全員で共有しておきましょう。

 

①薬局のある都道府県全域をカバーしている「広域地図」

都道府県外から救助が来た場合、あるいは都道府県外へと避難する場合に、土砂崩れや浸水などで通行止めになっている道路を確認しながら、通行ルートを検討できます。

 

②薬局周辺の医療機関、防災関連施設をマークした「縮尺1/5000程度の地図」

この地図には「避難所」「消防署」「警察署」「市町村役所」などの防災関連施設と公共施設、および近隣の医療機関をマークしておきます。
あらかじめ近隣の医療機関の情報を書き込んでおけば、薬局が被災して医薬品の供給ができなくなったり、近隣住民が受傷するなどして助けを求めてきた場合に、近くの医療機関を素早く案内することができます。さらに、自分の薬局が、その地区の拠点病院の支援に入る必要があるのか否かなど、地域における自らの勤務薬局の役割を含む、勤務地の地方自治体が発信する防災情報も確認しておきましょう。

 

③近隣の店舗、薬局スタッフの居住地をマークした地図

チェーン薬局などの場合、近隣店舗の情報をマークした地図も作りましょう。そこに、薬局スタッフの居住地もマークします。災害当日はその情報をもとに、スタッフの出勤・帰宅ルートを確認。「災害時、居住地から勤務薬局への出勤が難しい場合には、近隣の別店舗へヘルプに入る」など、当日の動線をあらかじめ決めておくためにも有効です。

 

④要フォロー患者さんをマークした地図

この地図には寝たきりや、身体に障がいを持っているなどの理由から、災害弱者となる可能性のある患者さん宅をマークします。災害後には、可能であれば患者さんのフォローを行い、医薬品が不足していることが予想される場合には、配薬にうかがうなどの手段を講じます。

藤本和子先生プロフィール
共立薬科大学薬学部卒、薬学博士。共立薬科大学薬理学講座助手、生体内物質の微量測定を中心に脳内物質の研究に従事。2005年より薬剤師卒後教育の生涯学習センター専任教員、2009年より現職の慶應義塾大学薬学部生涯学習センター助教に就任し、既卒薬剤師に必要な学習提供の場を推進している。また、災害医療支援薬剤師の養成、およびSports Pharmacist活動を行っている。

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