映画・ドラマ

映画・ドラマ

2020年3月6日(金)より全国ロードショーとなる映画「仮面病棟」。坂口健太郎や永野芽郁ら今をときめく旬な俳優たちもさることながら、医療者ならではの視点が散りばめられた薬剤師必見の傑作ミステリーです。手に汗握る展開が連続し最後まで見逃せない本作の見どころをレポートします。

vol.37 坂口健太郎主演! 現役医師が描く傑作ミステリー「仮面病棟」が映画化

現役医師でもあるミステリー作家・知念実希人による小説「仮面病棟」(実業之日本社)が映画化。本作はシリーズ累計100万部突破のベストセラーにもなっています。療養型病院を舞台に、仮面の凶悪犯によって閉じ込められた当直医の速水と女子大生の瞳、そして病院の医療者と患者たち。速水と瞳は脱出を試みますが、次々と不可解な出来事に遭遇し――謎を解くまで逃げられない、究極の脱出エンターテイメント!

最後まで見逃せないハラハラドキドキの脱出ミステリー
 

もしも凶悪犯によって病院が占拠され、人質となってしまったら――。2020年3月6日(金)に公開される『仮面病棟』は、謎解きミステリーでありながら、医療者として深く考えさせられる傑作です。物語を動かしていくのはある出来事をきっかけに心に闇を抱えた若き外科医・速水秀悟(坂口健太郎)と凶悪犯によって捕らえられた女子大生・川崎瞳(永野芽郁)。凶悪犯によって占拠された病院の中で、ふたりがとる一挙一動にハラハラドキドキしっぱなしです。本作の注目ポイントを5つ紹介します。

 

ポイント①療養型病院が舞台の謎解きミステリー

 

緊迫感あるシーンがテンポよく展開されていく。

 

物語の舞台は満床の入院患者を抱える「田所病院」。身元不明の患者も受け入れている療養型の病院です。入院している患者のほとんどが認知症患者で、手厚い看護を受け、静かに過ごしています。そこに、若き外科医・速水秀悟(坂口健太郎)がやってきます。彼は先輩の小堺司(大谷亮平)に頼まれ、一晩だけ宿直をすることになります。
 
何事もなく穏やかに過ごせる……はずでしたが、突如現れた不気味なピエロによってその平穏は破られます。ピエロは拳銃を手に持ち、自分が撃った女子大生の傷を治療するように要求します。言われるがまま速水は治療を済ませますが、ピエロはなおも病院を占拠し続け速水や瞳、看護師たちや入院患者たちを逃しません。速水と瞳は無事に脱出することができるのか? そしてピエロの目的は? 最後まで手に汗握る展開に心を鷲掴みされます。

 

ポイント②原作者は現役医師

 

謎解きの面白さやスピード感ある展開など原作の良さが映画にも表れている。

 

原作者の作家、知念実希人(ちねん みきと)はなんと現役医師でもあります。医師ならでは視点で描かれたリアリティのある医療現場の描写や緻密な伏線は多くのファンに支持され、「仮面病棟」(実業之日本社)はシリーズ累計100万部を突破。2015年啓文堂文庫大賞の大賞にも輝いています。また天才女医を主人公に据えた「天久鷹央(あめく たかお)の推理カルテ」シリーズ(新潮社)も人気を博し、「ポスト東野圭吾」として注目されています。
 
そんな知念氏は今回映画化にあたり、脚本家としても本作に参加しています。映画の公開に先がけて1月16日に行われた公開記念スペシャルイベントでは、「内容を膨らませてといったことは監督とか役者さんの肉付けにおまかせして、僕はミステリーとしての骨格や伏線、トリックとかそういうのを映画に入れさせていただきました」と脚本作成の過程を振り返っています。

医療系の作品は、いかに緻密に医療監修がされているかによって、その作品が持つドラマ性が引き立つと言われますが、そのリアルな世界観を薬剤師の皆さんも実感できるのではないでしょうか。

 

ポイント③本物の病院がロケ地に

 

病院や病室、医療道具などの細部まで見ごたえ満点。

 

ストーリーの緊迫感を盛り立てる「田所病院」は実はセットではなく、実際の病院が使用されました。これにはメガホンを取った木村ひさし監督のこだわりによるもの。ドラマ「99.9—刑事専門弁護士―」シリーズや『屍人荘の殺人』(2019年公開)などのエンタメ作品を手がけた木村監督は、実は「トリック」シリーズなどの堤幸彦作品でも演出家として手腕をふるっておりミステリー作品の演出には定評があります。
 
だからこそ、「病院そのものが持つ空気感がこの映画には絶対に必要」と強いこだわりをもっており、スタッフはギリギリまでロケーション探しを続けたといいます。そこで奇跡的に見つかったのが、福岡県北九州市にある病院。老朽化により移転するタイミングもあり、旧病院が「田所病院」のメインロケ地として使用することになりました。
 
この病院のみならず、計4カ所の病院の協力を得て撮影は順調に進んでいきました。元々の病院の構造を生かしながら美術チームによって物語のキモとなる鉄格子をはじめ、さまざまな装置が設置されることとなります。実際の病院ならではのリアリティがスクリーンを通して伝わるのではないでしょうか。

 

ポイント④外科医がはまり役の坂口健太郎

 

女子大生・瞳を演じる永野はミステリー映画初挑戦。新たな魅力が引き出されている。

 

意外にも本作が初めての映画単独主演となる坂口健太郎は、ドラマ『コウノドリ』(TBS系)でも医師役を演じています。『コウノドリ』では小児科医でしたが、本作では外科医。彼の持つ清潔感が、瞳を守りながら医師として助け出そうとする使命感の強い速水の役柄にぴったりと重なります。
 
映画では、原作では描かれていない速水の悲しい過去についても明かされます。「陰」の部分となるバックボーンが描かれることによって、単なる「ヒーロー」ではない、「ひとりの人間」としての速水の魅力に引き込まれていくのではないでしょうか。

ヒロイン・川崎瞳を演じる永野芽郁とは映画『俺物語!!』(2015年公開)以来の共演。先述の公開記念スペシャルイベントに登壇した際には、「作品の内容的にはちょっとピリつくところとかも多いだろうなと思っていたんですけど、坂口さんがおだやかで『みんなで作品を作ろう!』という感じでいらしてくださったので、すごく楽しかったです!」(永野)、「医療器具の持ち方ひとつひとつとか全ての手順が本当にしっかりしていて、本当のお医者さんのようでした」(知念)と絶賛され、坂口が照れ笑いを浮かべる一幕もありました。

 

ポイント⑤医療者を演じる演技派俳優たちと伏線

 

高嶋政伸演じる田所院長。なぜか警察への通報をかたくなに拒む。

 

物語は速水と瞳のほか、ピエロや田所病院に関係する医療者たちを中心に展開していきます。ひと癖ありそうな田所三郎院長を高嶋政伸。人質となる二人の看護師を演じるのは江口のりこと内田理央。本作には残念ながら「薬剤師」は登場しませんが、登場人物たちのセリフやひとつひとつのシーンに思わぬ伏線があり、物語の最後まで一瞬たりとも見逃すことはできません。
 
スピード感あふれるハラハラドキドキの密室ミステリーでありながら、医療が抱える闇、そして人の命とは何かを考えさせてくれる傑作です。さらに、次々に回収されていく伏線にすっきりすること間違いなし。主演の坂口健太郎は「一緒に僕が演じた速水と謎を解いていきながら見ていただくと良いかなと思いますし、一回見てから伏線の部分を『こうなっていたのか!』とかして見るのも面白いと思います」とコメント(公開記念スペシャルイベント時)。医療者やミステリー好きな方もちろん、そうでない方も楽しめるイチオシの作品です。

 

取材・文/ライター廉屋友美乃


<PR>満足度NO.1 薬剤師の転職サイト