かかりつけ薬剤師 かかりつけ薬剤師

対物業務から対人業務へ! 求められる「かかりつけ薬剤師」として働くために

かかりつけ薬剤師として活躍するために必要なスキルとは

かかりつけ薬剤師の大きな役割は、患者さんへの細やかな対応です。それはつまり、薬剤師に期待されるものが、対物業務から対人業務へシフトしたということ。対物業務中心だった過去の薬剤師が抱えていた課題を見つめなおし、これから求められる薬局での対人業務において、何が必要なのか……かかりつけ薬剤師だからこそ求められる新たなスキルに注目して、薬剤師の今後を考えてみましょう。

対物業務を行ってきた薬剤師

これまで薬剤師の仕事は薬剤の管理が中心で、薬局では、より正確で、より素早く調剤することを求められてきました。薬局としての効率が重視され、処方箋を受け取ったあと、「いかに素早くピッキングを行い、素早く調剤し患者さんへ薬を提供するか」に重点が置かれてきました。こうした調剤中心の働き方こそが、まさに対物業務といえるもの。調剤から提供までのスキルが重視されてきたといえるでしょう。
しかしテクノロジーの進歩により最近では、全自動錠剤分包機が登場したり、服薬指導に重点が置かれたりと、対物業務におけるスキルよりも、患者さんとのコミュニケーションが重視される傾向にあります。

対人業務は「かかりつけ薬剤師」の大きなやりがい

対物業務の代わりに、今見直されているのが薬剤師による「対人業務」の重要性です。これは2015年10月に厚生労働省が公表した、「患者のための薬局ビジョン」に明記されたことから注目を集めました。薬剤師は薬と向き合うのではなく、より患者さんと向き合うべきという考えのもと、真の医薬分業を目指して国が策定したのが、かかりつけ薬剤師・薬局という役割です。2025年には65歳以上の人口割合が30%に達する超高齢社会の到来を前に、より専門性を発揮してほしいという国の期待とも受け取ることができます。
休日の対応や24時間の相談体制を整えるために周辺地域の薬局薬剤師と連携を図ること、患者さん宅にある残薬の解消に取り組むこと、その場限りではなく継続的に効果性や副作用をモニタリングし担当医に報告することなど、調剤室の外に目を向けると対人業務の中には薬剤師だからこそできるとてもたくさんの業務があります。

患者さんと! 医師と! 地域と! 薬剤師に求められるコミュニケーション能力

かかりつけ薬剤師として地域に密着し、その職能を発揮するために大切なのが、コミュニケーション能力です。患者さんに充実した暮らしを提供する地域包括ケアを支えることは、一つの職種、一人の仕事では成し得ません。患者さん本人とのコミュニケーションはもちろん、他の医療従事者や介護スタッフなど他職種との連携が、非常に重要なカギを握ります。

 

例えば、患者さんと本音で語れる関係性を築くことで、患者さんが抱える悩みの根幹にたどり着くことができるかもしれません。睡眠薬が手放せないという患者さんが、実は生活習慣が乱れていたとわかれば、担当医にフィードバックすることもできるでしょう。そうして患者さんの負担となる不要な薬剤の削減や、それに伴う副作用発現リスクの低下につなげることができるかもしれません。
また、高齢者の服薬コンプライアンスが悪ければ、ケアマネージャーと服薬方法の検討を行い、曜日や用法ごとカレンダーにセットする方法を提案したり、用法ごと一包化を担当医に提案したりしてもよいでしょう。かかりつけ薬剤師として、患者さんが抱えている問題を解決するためにも、薬剤師以外のだれかと共に解決策を見出していくコミュニケーション能力が求められるのです。

すべての薬剤師が身につけたい「かかりつけ薬剤師」としてのスキル

かかりつけ薬剤師というと、どうしてもその制度に目がいってしまいます。しかし、制度そのものが重要なのではなく、そこにある考え方や姿勢こそが重要なのです。コミュニケーション能力というと、持って生まれた能力のようにとらえがちですが、決してそんなことはありません。
かかりつけ薬剤師という言葉に左右されずに、薬剤師としてどんなことを期待されているのかを考える視点を持ち、実際に行動に移していくことでコミュニケーション能力は高めていけるのではないでしょうか。

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