薬剤師の職場 公開日:2015.11.09更新日:2016.12.09 薬剤師の職場

投薬中のマスクってどうなの? 今どきの薬剤師のマスク事情

調剤では必要なマスク。投薬中もそのままでいいのでしょうか

寒くなるにつれて、感染予防のためにマスクを着用する人が増えてきます。医療現場では季節を問わずマスクを着用することも多く、薬剤師のなかにもマスクを着用したまま投薬を行う人があるようです。しかし患者さんの立場から見ると、マスクをつけたままでは表情がわかりにくいと感じることも。今どきの薬剤師が考える、業務中のマスク事情についてご紹介します。

業務中にマスクを着用する薬剤師は半数以上

2015年に行われた薬剤師調査MMPRのアンケート結果によると、男女ともに半数以上の薬剤師が業務中にマスクを着用しています。特に、女性に比べて男性の方がマスクを着用する割合が多いようです。
マスクを着用する目的としては「患者さんからの感染予防」や「自身のアレルギー(花粉症ほか)対策」が挙げられており、マスクの機能性を活用するものです。薬剤師がマスクを着用することで、患者さんに感染予防の大切さを伝える説得材料になる、というメリットがあるものの、一方では「声が聞き取りにくい」「表情がわかりにくい」「患者さんが感染源であるという印象を与えてしまう」いうデメリットもあります。

予防対策としてのマスクの役割と正しい装着方法

そもそも、マスクの役割とは何なのでしょうか。マスクにはウイルスや細菌をブロックするというイメージがあり、予防措置として着用する人が大半です。しかし実際には、顕微鏡でも見えないくらい小さなウイルスは、鼻とマスクの隙間や、マスクの繊維の隙間からも簡単に侵入してしまいます。感染予防のために着用されるマスクではありますが、ウイルスや細菌を完全にブロックすることはできないのです。
とはいえ、医療機関ではマスクを着用することが奨励され、有効な点があるのは確かです。感染予防に有効とされるマスクの役割と、正しい装着方法について確認してみましょう。

➢ マスクが持つ本来の役割とは

マスクは本来、感染者がウイルスを周囲に広げないように活用されます。咳やくしゃみによって広がる感染源を、できるだけ小さな範囲でとどめるための薄い壁のようなもの。そうした壁ができることで、喉の乾燥を防ぎ、湿度を保つというメリットもあります。マスクの着用は、ウイルスが好む乾燥した冷たい空気が直接身体に入ってくるのを防ぐことで、風邪やインフルエンザウイルスが繁殖しにくい環境を作ってくれます。

➢ マスクは正しく装着を

口腔内の湿気を維持し、ウイルスが繁殖しにくい環境を作ってくれるマスクも、間違った装着方法ではその役目は果たせません。例えば、口だけを覆って鼻が出ている状態では、鼻の粘膜から簡単にウイルスが入ってしまいます。着用していたマスクを一時的にアゴにかける人もいますが、アゴについた咳による飛散物がマスクの内側についてしまう可能性も。また、誤った使い方で患者さんの前に出ると、指導面においても好ましくありません。マスクを着用してカウンターに立つ際は、患者さんにマスクの正しい使い方を伝えるのも薬剤師の仕事のひとつ。油断せずに、手本となるような使い方を意識しましょう。

調剤時はマスクが必要なことも

投薬時はマスクを着用せず、調剤時、特に散剤の調剤をするときだけマスクをするという薬剤師もいます。抗がん剤のような作用の強い薬は、使い捨ての手袋やマスクを使用して調剤する必要がありますね。特に妊娠中の薬剤師は薬の影響を無視できないため、マスクの着用が奨励されています。こうした調剤時のマスクは業務に欠かせないものではありますが、そのまま接客を行ってしまうと、散剤が患者さんの鼻や口に入ってしまう可能性も。こうした場合のマスクは外しておいた方が良いでしょう。
 
マスクの着用は薬剤師自身のためだとしても、患者さんに好ましくない影響を与える場合もありえます。目的に適したマスクを正しく着用することで自分の身の安全を確保し、患者さんへの配慮を示すことが大切です。必要に応じて臨機応変な対応を心がけたいですね。

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