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4割の医師、GE薬に不満‐先発戻し、薬局の8割超が経験

薬+読 編集部からのコメント

愛媛県松山市内で開催された第15回ジェネリック医薬品(GE薬)安心使用促進セミナーで、地元医師会、薬剤師関係者が答えたGE薬に関してのアンケート結果が紹介されました。調査結果によると、約40%の医師がGE薬への不満を述べ、GE薬から先発品に戻した経験のある薬局は85%とのことです。

先に松山市内で開かれた第15回ジェネリック医薬品(GE薬)安心使用促進セミナーでは、地元医師会、薬剤師関係者からGE薬に関して実施したアンケート調査が紹介された。

 

久野梧郎氏(愛媛県医師会長)は、昨年10月に県下763医療機関から回答を得た「GE薬の現状と課題」アンケート結果を報告。このうち90%がGE薬の使用経験があるものの、このうち38%が使用を中止した経験があったという。理由としては、▽患者家族の申し出▽販売中止▽効果の問題▽副作用▽品質の問題――などを挙げていた。GE薬の使用を続ける理由としては、▽安価▽患者の希望▽安定した効果▽安定供給▽適応症が先発品と同じ――など。

 

メーカー、卸に対する不満としては、約40%の医師が情報提供を挙げ、提供体制の不満についても「入手までの時間が長い」「取り扱い業者が少ない」「包装単位が大きい」などが理由として挙げられた。これらを踏まえ久野氏は「38%の医師が使用を中止する事実からは何らかの問題があるととるべき」との考えを示した。

 

また、堀尾邦夫氏(愛媛県薬剤師会専務理事)が2014年10月に県内322薬局から回答を得たアンケート調査結果を紹介した。このうち、GE薬の変更に積極的でなかった50薬局の理由として、「変更不可の処方箋が多い」が60%を占め、「一部負担金が変わらない」「患者が希望しない」だった。

 

GE薬変更後、先発品に戻した経験がある薬局は85%だった。その一番多かった理由は「テープ剤の使用感・粘着力の違い・かぶれ」で、このほか▽効果不十分または効き過ぎ▽安定供給できない▽点眼剤の使用感・容器が堅い、錠剤サイズが大きい▽PTPから押し出しにくい▽医師からGE薬は良くないと言われた――などだった。

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出典:薬事日報

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