派遣MR数は4.4%減~コロナ受診抑制など響く【日本CSO協会】
日本CSO協会は6月30日、2020年の国内で稼働するコントラクトMR(CMR)数が4.4%減の3292人になったと発表した。19年の二桁伸長から再び減少に転じ、薬価制度改革に加え、新型コロナウイルス感染症による受診抑制も影響したと考えられた。ただ、全MRに占めるCMRの比率は5.8%と、前年と変わらなかった。
CSO市場は、14年のCMR数4148人をピークに、縮小傾向が続いており、19年は新薬の需要増などによって10.8%増と盛り返したが、新型コロナウイルス感染症の影響などで再び減少に転じ、18年の3110人に次ぐ稼働数の少なさとなった。
企業の規模別に活用しているCMR数を見ると、MR1500人規模の大手企業が活用するCMR数は、前年の720人から498人、1000~1499人規模の企業でも985人から846人と減少した一方、500~999人規模の企業では650人から1247人と約2倍増の大幅な増加が見られた。
同協会は「市場成長率の高いスペシャリティ領域に特化した企業等で、1社当たりの活用規模が拡大した結果、活用人数が増加したことが考えられる」と分析している。
また、20年のCSO活用企業数は、前年に比べて4社少ない126社となった。過去最高となった18年、19年の130社と比べてわずかに減少しているものの、裾野の拡大によって高い水準が続いている。
MR数の規模別に見ると、1500人以上の企業で前年から2社減ったが、1000~1500人未満の企業では1社増えた。500~1000人未満の企業は23社となり、18年度以降安定した状況が続いていることがうかがえた。
CSOの活用目的としては、「欠員補充」が71.8%、「主力品強化」が66.5%と高い割合を示した。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
日本CSO協会は2020年の国内で稼働するコントラクトMR(CMR)数が4.4%減の3,292人になったと発表(6月30日)。CSO市場は、2014年のCMR数4,148人をピークに、縮小傾向が続き、19年は新薬の需要増などによって10.8%増と盛り返しましたが、新型コロナウイルス感染症の影響などで再び減少に転じ、18年の3,110人に次ぐ稼働数の少なさとなりました。19年の二桁伸長から再び減少に転じ、薬価制度改革に加え、新型コロナウイルス感染症による受診抑制も影響したと考えられています。ただ、全MRに占めるCMRの比率は5.8%と、前年と変化がありませんでした。