Q181 薬局見学のマナーと確認しておきたいポイント
Q181 薬局見学のマナーと確認しておきたいポイント
基本的なマナーを押さえて薬局見学を有意義なものにしましょう
まず身だしなみについては、男女ともにスーツ着用が基本です。「私服でどうぞ」と言われることもあると思いますが、リクルートスタイルで臨むと先方に熱意や真剣さを伝えることができ、好印象を持ってもらいやすくなるでしょう。スリッパに履き替えて見学することもありますから、靴下は色柄物を避けるのが無難です。
持ち物は、メモを取るための筆記用具とメモ帳を忘れずに。大きな荷物は見学時の邪魔になることがあるので、A4の書類が入る程度の小さめのカバンに入れて持参しましょう。
見学の際は、薬局スタッフに「こんにちは、●●と申します。本日は見学させていただいております。よろしくお願いいたします」などと挨拶します。複数のスタッフから話を聞ける場合は、その都度挨拶しましょう。
訪問時間は、午後3時以降など比較的患者さんが少ない時間を指定されることが多いと思います。患者さんが多い、忙しい時間帯を見学すると実際の様子がよくわかりますが、その場合は薬局スタッフ・患者さんに迷惑をかけることがないよう十分配慮しましょう。
見学中、気になる点があれば、後で質問できるよう素早くメモを取ります。質問に答えてもらったら、その場で必ずお礼を伝えましょう。見学後にあらためてお礼の手紙やメールを送ると、より一層感謝の気持ちが伝わります。なお、見学時はご挨拶の品を用意する必要はありません。
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見学時に見たい・聞きたいチェックポイント
担当者の説明を聞いたり、スタッフと話したりしているうちに、何を質問したいのか忘れてしまった……ということがないよう準備しておけば、落ち着いて要点を押さえて質問することができます。
見学時のチェックポイントをまとめてみます。
●職場の雰囲気
●スタッフの性別・年齢層
●患者さんの年齢層や応需処方
●作業環境や調剤室の機器
見学中は人事担当者が案内してくれることが多いと思いますが、薬局スタッフと直接話す機会を作ってもらえる場合は積極的に質問して、一緒に働く上での相性なども見極めるといいでしょう。
なお、給与や待遇、薬局の業績、離職率といった現場のスタッフが話しづらいこと、あえて見学の機会に聞かなくてもいいことに関する詳細な質問は避け、これらについては自分で調べるか、転職エージェントを通じて確認するようにします。
薬局見学は求人票や転職エージェントの話だけではわからない薬局の雰囲気、具体的な業務の流れといった生の情報を得るチャンスです。自分が薬剤師としてどんな働きをしたいのかしっかりイメージした上で、希望に見合う薬局かどうかを冷静に判断する機会にしてほしいと思います。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
※投稿者の特定を避けるため、一部内容を変更して掲載しております。