新人の頃から特に大きなミスもなく、しっかりしていると先輩には言われていたのに、患者さんに元気がない、そっけないと言われ続けてモチベーションが下がってしまいました。丁寧に過不足なく答えているつもりなのですが…どうすればいいでしょうか?
患者さんは薬剤師をよく見ている
現場に出て2年といえば、仕事にも慣れてだいぶ余裕が出てきたころですね。
先輩方からも頼りにされているようですし、仕事にやりがいを感じて順風満帆のところに突然やってきた一種のクレームですから、モチベーションが下がってしまうのも無理はありません。
でも、解決策は案外簡単に見つかりそうです。なぜなら、たとえ心の中で思ったとしても、直接本人に「元気がない」「そっけない」などと言う患者さんは滅多にいないはず。にもかかわらず、それを相談者さんに言ったとすれば、言いやすい間柄、つまり信頼関係がすでにできている証拠とも言えます。
今回はショックだったと思いますが、患者さんからの励ましや期待の言葉と受けとめ、自らの言動を見直す機会にしてほしいと思います。
実は私も、自分では特に意識していないのに、患者さんから「今日は元気ないねぇ」「なんかいつもと違うけど、大丈夫?」などと言われて、慌てて否定したことがあります。
聞いてみると「いつもより声が小さい」「目を合わせない」などごくささいな変化を患者さんが見逃さずにいることが分かりました。
仕事で気になることがあり気もそぞろだったり、ミスの後で落ち込んでいたり…自分ではそれが表に出ているとは思いもよらず、そのたびに驚きました。
患者さんを励まし支援する側の薬剤師が、患者さんから心配されるのでは本末転倒。患者さんは、私たちが思っている以上に我々に関心を寄せ観察しているものなのです。
先輩方からも頼りにされているようですし、仕事にやりがいを感じて順風満帆のところに突然やってきた一種のクレームですから、モチベーションが下がってしまうのも無理はありません。
でも、解決策は案外簡単に見つかりそうです。なぜなら、たとえ心の中で思ったとしても、直接本人に「元気がない」「そっけない」などと言う患者さんは滅多にいないはず。にもかかわらず、それを相談者さんに言ったとすれば、言いやすい間柄、つまり信頼関係がすでにできている証拠とも言えます。
今回はショックだったと思いますが、患者さんからの励ましや期待の言葉と受けとめ、自らの言動を見直す機会にしてほしいと思います。
実は私も、自分では特に意識していないのに、患者さんから「今日は元気ないねぇ」「なんかいつもと違うけど、大丈夫?」などと言われて、慌てて否定したことがあります。
聞いてみると「いつもより声が小さい」「目を合わせない」などごくささいな変化を患者さんが見逃さずにいることが分かりました。
仕事で気になることがあり気もそぞろだったり、ミスの後で落ち込んでいたり…自分ではそれが表に出ているとは思いもよらず、そのたびに驚きました。
患者さんを励まし支援する側の薬剤師が、患者さんから心配されるのでは本末転倒。患者さんは、私たちが思っている以上に我々に関心を寄せ観察しているものなのです。
患者さんの前では時には演技も必要
「丁寧に過不足なく答えている」とのことですが、この表現には「当たり障りなく、ほどほどに」患者さん応対しようと思っている相談者さんの気持ちが見え隠れします。
「過不足なく」もいいのですが、患者さんの胸の内は「自分だけ特別扱いしてほしい」もの。実際には難しいとしても、患者さんを前にしたら、目の前のことに意識を集中して、とびっきりのやさしい笑顔で応対してほしいと思います。
私は研修等で「患者さんの前では、時に演技も必要」とお話しています。
誰でも体調が悪いときやミスで落ち込んでいるときがあるものですが、患者さんの前に出たら決してそのようなそぶりを見せず、元気で明るい薬剤師を演じる。それくらいの気概を持ってほしいのです。
「過不足なく」もいいのですが、患者さんの胸の内は「自分だけ特別扱いしてほしい」もの。実際には難しいとしても、患者さんを前にしたら、目の前のことに意識を集中して、とびっきりのやさしい笑顔で応対してほしいと思います。
私は研修等で「患者さんの前では、時に演技も必要」とお話しています。
誰でも体調が悪いときやミスで落ち込んでいるときがあるものですが、患者さんの前に出たら決してそのようなそぶりを見せず、元気で明るい薬剤師を演じる。それくらいの気概を持ってほしいのです。
笑顔が弱い!思った以上に大きな笑顔を
相談者さんは、自分の笑顔をチェックしたことはありますか?
自分ではこれで十分と思っていても、相手から見ると「表情がない」「目が笑っていない」「作り笑い」などと感じることがあります。
笑顔が弱いのです。
自分ではにこやかに丁寧に振る舞っているつもりでも、相手に伝わらなければ意味がありません。今回の患者さんの指摘は、声が小さい、表情が暗い、目を合わせない、話を途中で切り上げてしまう、無表情で対応する等々の言動が原因かもしれません。
患者さんが安心感を覚えるのは、丁寧な言葉遣いや豊富な知識以上に、心から出るやさしい笑顔だと思います。
意識し続けていれば、いつでも元気な薬剤師として自然にふるまえるようになります。今以上に患者さんから信頼される薬剤師を目指して、頑張ってください。
自分ではこれで十分と思っていても、相手から見ると「表情がない」「目が笑っていない」「作り笑い」などと感じることがあります。
笑顔が弱いのです。
自分ではにこやかに丁寧に振る舞っているつもりでも、相手に伝わらなければ意味がありません。今回の患者さんの指摘は、声が小さい、表情が暗い、目を合わせない、話を途中で切り上げてしまう、無表情で対応する等々の言動が原因かもしれません。
患者さんが安心感を覚えるのは、丁寧な言葉遣いや豊富な知識以上に、心から出るやさしい笑顔だと思います。
意識し続けていれば、いつでも元気な薬剤師として自然にふるまえるようになります。今以上に患者さんから信頼される薬剤師を目指して、頑張ってください。
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : http://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: http://smilegrdn.exblog.jp/
今さら人に聞けない接遇・マナー、クレームへの対処方法など、薬剤師さんからの質問を募集しています。カルテ情報(お名前、薬剤師歴、年齢、性別、勤務先種別)を記入の上、こちらからご応募ください。皆さんの質問に、村尾孝子先生がわかりやすくお答えします。
※投稿者の特定を避けるため、一部内容を変更して掲載しております。