患者との対面下で閲覧を‐“電子手帳”の対応で注意喚起
日本病院薬剤師会は、2016年度診療報酬改定で紙の手帳と同等の機能を有していれば保険点数が算定可能となった「電子版お薬手帳」について、あらかじめ口頭などで患者の同意を得た上で、対面下で閲覧するよう会員に注意喚起した。
電子版お薬手帳による薬剤服用歴管理指導料の算定が認められたことで、患者が電子版お薬手帳を持参するケースが増加すると見られている。電子版お薬手帳の中には、スマートフォンの専用アプリなどを活用したものが多く、患者の医療に関する情報以外の個人情報も多く含まれていると指摘。患者の電子版お薬手帳を閲覧するに当たっては、口頭などによる同意を得た上で、患者との対面下で閲覧することが前提になるとした。
その上で、▽患者が直接確認できない状態での電子版お薬手帳を借用した閲覧▽ケーブル等の接続等によるデータ抽出――といった、「患者への不安を抱かせるような行為は行わないこと」と注意を促した。
ただ、電子版お薬手帳への対応については、「各医療機関によって環境が異なる」ことから、各医療機関が個別に検討し、医薬品安全使用のための手順書等に記載するよう求めた。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
2016年度の診療報酬改定で保険点数が算定可能となった「電子版お薬手帳」。スマートフォンのお薬手帳アプリなどの場合は、患者の個人情報も多く含まれるため、同意の上で「患者の対面下で閲覧することが前提になる」と日本薬剤師会が注意喚起しました。