医療

セルメ税制認知度は64%~生活者15万人の調査結果

薬+読 編集部からのコメント

セルメ税制(セルフメディケーション税制)に関する「生活者15万人調査」を実施していた日本一般用医薬品連合会と日本OTC医薬品協会が結果公表とともに、セルメ税制を利用した人の意識と行動を調査した2次調査の結果も発表しました。主な調査結果を見ますと、セルフメディケーションに関係する制度や用語の認知度は「セルメ税制」が64.0%だったほか、「セルフメディケーション」が67.0%、「OTC医薬品」が60.4%、「電子レシート(スマートレシート)」が40.8%、「スイッチOTC」が35.2%などとなっています。

日本一般用医薬品連合会と日本OTC医薬品協会は、セルフメディケーション税制(セルメ税制)に関する「生活者15万人調査」を実施した結果を公表すると共に、セルメ税制を利用した人の意識と行動を調査した2次調査の結果も発表した。それによると、セルメ税制の認知度は64.0%、セルメ税制の利用意向は12.2%だった。

 

主な調査結果を見ると、セルフメディケーションに関係する制度や用語の認知度は「セルメ税制」が64.0%だったほか、「セルフメディケーション」が67.0%、「OTC医薬品」が60.4%、「電子レシート(スマートレシート)」が40.8%、「スイッチOTC」が35.2%などとなった。

 

「OTC医薬品はリスク区分で分類されている」は80.4%となり、リスク区分制度の浸透が確認できる結果となった。

 

また、2022年からセルメ税制の対象製品の範囲が拡大することについての認知度は41.3%だったが、理解度は10.2%にとどまった。

 

20年の1年間に経験した症状としては、「疲れ・だるさ・倦怠感」が51.7%で最多。以下、「目の疲れ、目のかすみ、目の乾き」(51.4%)、「肩こり・首の痛み」(49.9%)、「下痢、便秘」(47.6%)、「腰痛」(44.2%)が続いた。

 

一方、かぜの諸症状、アレルギーの諸症状などの15症状の1年間の経験率とその対処方法(OTC対処、受診など)を調べた結果、セルメ税制利用群は15症状の全てで「症状経験率」「OTC使用率」「病院受診率」のいずれも、15万人の平均値よりも高いことが分かった。

 

一般薬連とOTC薬協は「一定以上、症状を経験した人がセルメ税制を利用していることや、セルメ税制利用者は症状の重症度に応じてOTC対処と受診を使い分けていると考えられた」としている。

 

また、セルメ税制利用群は、総じて健康意識が高いほか、ITや金融のリテラシーが高いことも明らかになった。

 

セルメ税制の利用を経験した人が範囲拡大を希望する症状では、「目の疲れ、目のかすみ」(65.9%)、「胃の痛み、胃酸過多、胸やけなど」(58.7%)、「皮膚のかゆみ(湿疹・発疹)」(55.1%)などとなった。

 

セルメ税制利用群の確定申告の理由は、「寄附(ふるさと納税を含む)」が42.8%と最多。次いで、「株式等の売却」が34.1%となった。セルメ税制利用の動機は、「税金が還付されること」(73.2%)、「医療費を増やさないことに貢献」(37.0%)、「自分や家族の健康意識が高まる」(29.7%)といった状況。

 

同協会などは「利用動機については、税制利用が1回だけの人と複数回経験している人に差はなく、セルメ税制を経験することによって医療費削減に対する意識が定着することが示唆された」と分析する。

 

セルメ税制利用群の84.8%がOTCの領収書を保管しているのに対して、その他の群では領収書を保管していない人が多く、準備が十分でないことも分かった。

 

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出典:薬事日報

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