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ハイブリッド型の出店強化~敷地内薬局は厳選出店

薬+読 編集部からのコメント

日本調剤の2022年3月期決算説明会において、三津原社長が調剤薬局事業の成長戦略について言及しました。「医療版DXへの対応」「在宅医療への取り組み」「バランスを重視した出店戦略」を挙げており、特に敷地内薬局の出店に関しては「病院側にも診療報酬点数上で不利になる点数も出てきた」と、今後は厳選した出店にならざるを得ないことを強調。地域医療を行う上で重要性が増しているハイブリッド型薬局出店を強化していきたい考えを示しました。

日本調剤の三津原庸介社長は、2022年3月期決算説明会で、調剤薬局事業の成長戦略について言及。▽医療版DXへの対応▽在宅医療への取り組み▽バランスを重視した出店戦略――を挙げ、特に出店に関しては、地域医療を行う上で重要性が増しているハイブリッド型薬局の出店を強化していきたい考えを示した。一方で、敷地内薬局については「成長ドライバーとして考えることはあり得ない」とし、厳選した出店になると説明した。

 

三津原氏は、出店戦略と処方箋枚数・単価の推移について、「処方箋単価は、一時期に比べての伸びはないが、長期化の影響が主で高止まりの傾向と言える。枚数は既存店で4.6%、全店で7.6%という高い伸びを示しており、特にハイブリッド型と呼ぶいわゆる面分業の薬局は、コロナ禍においても枚数の伸びが顕著」と指摘。

 

「バランスを重視した出店を引き続き行っていくことで、社会のニーズに応えていこうと考えている」と話した。

 

具体的な実績として、22年3月期には40店舗を新たに出店。門前・敷地内とハイブリッド型がそれぞれ20店舗ずつとなったことから、三津原氏は「まさしくバランスの取れた出店となった」と強調。「今後、地域医療を行っていく上で重要性が高まっているハイブリッド型薬局の出店をさらに強化していきたい」とした。

 

一方、敷地内薬局に関しては「病院側にも診療報酬点数上で不利になる点数も出てきた」とし、「そうした背景や、中央社会保険医療協議会や財政制度等審議会の議論を考えると、敷地内薬局を成長ドライバーとして考えることはあり得ない」と強調。「敷地内薬局は厳選した出店にならざるを得ない」と語った。

 

在宅医療への取り組みの面からは、拡大する患者ニーズに対応するため、同社グループとして在宅支援センターを全国に26店舗立ち上げており、同センターに在籍する専門薬剤師による在宅医療の促進に取り組んでいることを紹介。

 

また、在宅医療により焦点を当てた店舗において、大型の調剤機械の導入による効率化、在宅医療専門人材の育成、医療品質の向上等の取り組みを進めていると説明した。

 

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出典:薬事日報

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