【消費者庁 中山審議官】保健機能食品へ関与余地~薬剤師の専門性に期待感
消費者庁食品衛生・技術審議官の中山智紀氏(写真)は14日、鹿児島市内で開かれた第83回九州山口薬学大会で講演し、注目を集める保健機能食品に関して「専門性、知識・経験に基づき薬剤師が将来的に関与していく分野」との期待を語った。
中山氏は、一連の紅麹を原料とする機能性表示食品による健康被害について言及。腎障害を引き起こした原因物質のプベルル酸が施設や培養機から検出された青カビが作った物質であることが確定しているが、「カビが入るような衛生管理状態で長時間、紅麹を培養させるということは普通は行わない。普通に衛生管理さえされていれば、青カビが生えるということはあり得なかったはず」と指摘。「菌を培養して食品とするようなものについては、管理を徹底することを社会に示していくことが一つの対策になる」と述べた。
今後の課題として、「機能性表示食品だけの問題ではなく、その他の健康食品やいわゆるサプリメントに関する規制のあり方、許可業種や営業許可施設の基準のあり方などについて検討することを考えている」とし、改正食品衛生法施行後5年となる2025年6月をメドに見直す方針にあると説明した。
中山氏は、機能性表示食品は「薬剤師による適切な指導、使用法のフォローアップが大事なのではないか。地域医療に貢献する顔の見える薬剤師の力の見せどころのチャンスと関心を持っていただき、積極的に取り組んでほしい」と期待感を示した。
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出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
消費者庁食品衛生・技術審議官の中山智紀氏が、第83回九州山口薬学大会の講演で、紅麹を原料とする機能性表示食品による健康被害問題に言及。保健機能食品に関して「専門性、知識・経験に基づき薬剤師が将来的に関与していく分野」と期待を語りました。