薬剤師会

【日薬】マイナポ申請15日開始~レセコン非対応課題も 日本薬剤師会

薬+読 編集部からのコメント

マイナポータルを利用したセカンドHPKI電子証明書の発行申請(マイナポ申請)を希望する薬剤師に対し、日本薬剤師会は2024年11月15日より申請受付を開始します。受付後に審査を開始し、電子証明書の発行は12月15日以降となる見込みです。

日本薬剤師会は、マイナポータルを利用したセカンドHPKI電子証明書の発行申請(マイナポ申請)を希望する薬剤師に対し、申請の受付を15日から開始する。従来のように書類を郵送して申請する必要がなく、マイナポータルから申請して、マイナポ経由でスマートフォン画面に表示可能な「デジタル薬剤師資格証」と薬剤師資格証(HPKIカード)の破損時でもクラウド上に保管する「セカンド電子証明書」の受け取りが可能になる。

 

一方、マイナポ申請で発行される電子証明書は薬剤師資格証が格納されていないセカンド電子証明書のみに限られ、薬局のレセコンがセカンド電子証明書に対応していない場合、電子処方箋への電子署名を行えないなど留意点も多くある。

 

マイナポ申請の価格は従来の申請よりも6600円減額した1万9800円、会員だと1万3200円で利用できる。受付後に審査を開始し、電子証明書の発行は来月15日以降となる見込み。

 

マイナポ申請の場合、マイナンバーカードと登録したスマートフォンを利用してセカンド電子証明書を用い、勤務する薬剤師が電子処方箋への電子署名を行う際にリモート署名が可能となる。電子処方箋への押印時に毎回暗証番号を入力しなくても良い運用となるため、運用負荷の軽減が見込まれている。

 

日薬は、勤務する薬剤師がHPKIカードを利用したローカル署名とセカンド電子証明書を用いたリモート署名の両方を利用できる環境があれば、どちらか一つが不調の際に業務を停止しなくて済むため、より安心して使えるとしている。

 

ただ、マイナポ申請には留意点がある。レセコンがセカンド電子証明書に対応していない場合、電子処方箋に対応できない点だ。マイナポ申請した薬剤師はセカンド電子証明書しか保持しておらず、転職等でセカンド電子証明書が利用できない薬局に勤務する場合は、薬剤師資格証の追加発行が必要で、現在の申請による同時発行よりも高額な追加発行費用が発生する。

 

さらに、薬局でセカンド電子証明書を用いたリモート署名を行う場合には、リモート署名サービスの利用契約を結び、薬局が利用できる環境にあることが必須となる。現在は、無償でリモート署名を利用できるが、来年4月以降は1薬局当たり年額1万円(税別)の有償サービスになる。

 

日薬は、「薬剤師資格証の会員向け発行費用に比べて、かなり高額」とし、「不測の事態に備えるためのシステム整備に薬局が多くの費用を負担するという状況は不本意」との見解を示している。

 

各薬局には、セカンド電子証明書の利用に当たって費用対効果に関する十分な検討を実施するよう要請している。

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出典:薬事日報

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