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【第110回薬剤師国試】合格率68.85%と前回並み~私立では北里大が90%台 厚生労働省

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省が、第110回薬剤師国家試験の結果を発表。合格率は前回と同水準の68.85%でした。大学別に見ると、合格率が最も高かったのは千葉大学の96.49%で、私立では北里大学が90.41%と唯一90%を超えました。

厚生労働省は25日、第110回薬剤師国家試験の結果を発表した。受験者数1万3310人のうち、合格者数は9164人で前回より132人減少。合格率は68.85%で前回より0.42ポイント上昇したものの、例年並みとなった。6年制新卒の合格率も84.96%と前回より0.6ポイント上昇した。合格率90%を超えたのは6校で私立では北里大学のみとなり、合格ラインは近年で最も低かった前回よりも6点高い426点だった(表・グラフ参照

薬剤師国家試験受験者数・合格率の年次推移グラフ

 

6年制新卒者の合格者は6849人で合格率は84.96%、6年制既卒者は2214人で43.94%だった。新卒者は前回の84.36%から0.6ポイント、既卒者は1.52ポイント上昇した。また、合格率を男女別に見ると、男性が64.53%、女性が71.44%となり、前回の合格率64.92%、70.59%に比べ合格率において女性優位の傾向が示された。

 

大学の設置主体別の合格者数は、国立が572人(合格率83.75%)、そのうち6年制新卒が474人(90.63%)、6年制既卒が33人(50.77%)、その他(旧4年制卒、受験資格認定者)が65人(68.42%)だった。

 

公立は363人(82.88%)、そのうち6年制新卒が330人(88.24%)、6年制既卒が25人(49.02%)、その他が8人(61.54%)だった。

 

私立は8229人(67.52%)、そのうち6年制新卒が6045人(84.38%)、6年制既卒が2156人(43.79%)、その他が28人(27.72%)だった。

 

合格率を大学別に見ると、90%を超えたのは6校で前回から1校増えた一方、50%を下回ったのは10校で前年から1校減少した。

 

合格率が最も高かったのは千葉大学の96.49%で、金沢大学の93.33%、東北大学の92.59%、山陽小野田市立山口東京理科大学の92.25%、長崎大学の91.67%と続いた。私立では唯一、北里大学が90.41%と90%を超え、名城大学の89.80%、近畿大学の88.34%の順となっている。

 

新卒の合格率100%を達成したのは、東北大学と京都大学の2校。1万4825人の出願者数に対し受験者数は1万3310人で、何らかの理由で受験しなかった人は1515人と前年の1533人から18人減った。

 

合格基準は、▽全問題の得点が426点以上▽禁忌肢問題選択数は2問以下▽必須問題について、全問題への配点の70%以上で、かつ構成する各科目の得点がそれぞれ配点の30%以上――とされた。なお、問119と問331は複数の正解があったため、複数の選択肢を正解として採点した。

 

都道府県別の合格者数で前年から大きく増加したのは、埼玉県が35人増の594人、兵庫県が29人増の505人、静岡県が21人増の202人、岡山県が20人増の117人となった。

 

一方、大きく減少した都道府県を見ると、大阪府が43人減の778人、広島県が39人減の207人、愛媛県37人減の84人、福岡県が25人減の381人、宮城県が26人減の189人、愛知県が20人減の457人、石川県が20人減の68人となっている。

 

第110回薬剤師国家試験大学別合格者数の表

🔽 第110回薬剤師国家試験の結果について解説した記事はこちら

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出典:株式会社薬事日報社 

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