第108回薬剤師国家試験の合格ラインは過去最高点!第109回薬剤師国家試験に向けて必要な勉強とは?
2023年3月22日(水)14時、第108回薬剤師国家試験の合格発表が行われました。発表の瞬間をドキドキしながら待っていた方も多いのではないでしょうか。
試験直後、「第108回薬剤師国家試験は107回と比較するとやや平易」だったと振り返っていた薬学ゼミナール・木暮喜久子学長に、合格発表の結果を受けて、あらためて第108回薬剤師国家試験について振り返っていただきました。
木暮学長「2023年3月22日、厚生労働省は、第108回薬剤師国家試験(国試)合格者を発表しました。総数での合格率は69.0%で第107回の68.02%よりやや高かったのですが、合格者数は第107回の9607名に対して9602名とほぼ同数でした」
学校法人医学アカデミーグループ 薬学ゼミナール 学長 木暮喜久子さん
木暮学長「過去7回の国試では、新卒合格率は85%前後で、第108回も84.86%でしたが、合格者は7254名で第107回より132名少なくなりました。合格点は『相対基準』で決められますが、345点換算で過去最高の235点が合格ライン(第107回は217点)となりました」
相対基準の合格ラインは前回から18点も上昇し、過去最高点となりました。完全相対基準となっている現在は、自己採点で高得点であっても、思ったほど点数が伸びなかったとしても、合格発表まで結果はわからないといえるでしょう。
2024年の第109回薬剤師国家試験ではどのような対策が重要となってくるのでしょうか。
木暮学長「第109回を受験される方は、基本的な知識を繰り返し学修し、理解することが大切です。しかし、医療現場で薬剤師に求められることや第108回にも出題された『改訂コアカリ※』に導入されている個別化医療などの出題が多くなると思います。これらの傾向をつかむには、最新の情報を盛り込んだ参考書で学修することや模擬試験を受験することをおすすめします」
※令和4年度改訂薬学教育モデル・コア・カリキュラム
国試に合格するためには、まず基本的な知識を着実に理解し身につけることが重要なようです。そのうえで、近年の出題傾向をおさえられるよう、参考書や模擬試験などで対策をして準備をしていきましょう。
文:薬読編集部