「買いだめ」に注意喚起~改定薬価告示で通知
厚生労働省は19日、消費税率の引き上げに伴う改定薬価基準の告示を受け、製薬企業や医薬品卸売業者等に対して、新薬価が適用される10月1日より前に、医療機関の限度を超えた買いだめに応じることによって医療用医薬品の供給不足を招かないよう安定供給の確保を促す通知を関連団体などに発出した。
厚労省は、19日に全面改定した薬価基準を官報に告示したことから、製薬企業に対して医薬品卸売販売業者と交渉の上、税抜きの仕切価を適切に設定することを要請。その仕切価に消費税率の引き上げ分を含め、消費税を適切に転嫁するよう求めた。
また、日本医薬品卸売業連合会に対し、会員が医療機関との納入価の交渉に当たって、税抜価格を提示して行う表示カルテルに基づく交渉を徹底するよう要請した。
さらに、製薬企業や卸売販売業者に対して、今回の改定薬価が適用される10月1日より前に、医療機関における在庫の積み増しを煽り、限度を超えた買いだめに応じることによって医療用医薬品の供給不足を招き、国民の医療に支障を来すことがないようクギを刺した。
そのほか、流通改善ガイドラインに記載された留意事項の遵守を徹底するよう改めて求め、ガイドラインに関連した事務連絡に則った取り組みや対応を行うことも促した。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
いよいよ消費税率の引き上げ(10月1日)まで40日を切りましたが、それに伴い全面改定した薬科基準をすでに官報告示している厚労省では、製薬企業や医薬品卸売業者等に対して、医療機関の限度を超えた「買いだめ」に注意喚起を促しています。また日本医薬品卸売業連合会に対しても、納入価の交渉に当たり、税抜価格を提示して行う表示カルテルに基づく交渉の徹底を要請。製薬企業や卸売販売業者に対しても在庫の積み増しを煽ったり、限度を超えた買いだめに応じないようクギを刺しています。