報告品目17成分を薬価収載~「サムスカ」など58品目
厚生労働省はきょう27日、薬事・食品衛生審議会医薬品部会の報告品目と新キット製品17成分58品目を薬価基準に収載する。内用薬は、利尿薬「サムスカ」の規格追加など3成分5品目、注射薬は骨粗鬆症治療薬「フォルテオ」のバイオ後続品など12成分47品目、外用薬は癌疼痛治療剤「ラフェンタテープ」など2成分6品目だった。キット製品としては、血友病A治療薬「アドベイト」などが収載された。
▽利尿薬「サムスカOD錠7.5mg、15mg、30mg」(一般名:トルバプタン、大塚製薬)は、既存の普通錠にOD錠を追加。別の銘柄として薬価算定は行わないこととした。
▽糖尿病治療薬「ザファテック錠25mg」(一般名:トレラグリプチンコハク酸塩、武田薬品)は、既存の50mg、100mgの錠剤に25mgを追加。規格間調整で算定した。
▽非小細胞肺癌治療薬「ジカディア錠150mg」(一般名:セリチニブ、ノバルティスファーマ)は、既存のカプセル剤に錠剤を追加。別の銘柄として薬価算定は行わないこととした。
▽骨粗鬆症治療薬「テリボン皮下注28.2μgオートインジェクター」(一般名:テリパラチド酢酸塩、旭化成ファーマ)は、既存の56.5μgの注射剤に28.2μgの1回使い切りのオートインジェクター製剤を追加。キット製品として算定し、薬剤部分は類似薬効比較方式Iで算定した。
▽骨粗鬆症治療薬「テリパラチドBS皮下注キット600μg『モチダ』」(一般名:テリパラチド〈遺伝子組み換え〉[テリパラチド後続1]、持田製薬)は、国内初となる「フォルテオ」のバイオ後続品。類似薬効比較方式Iで算定した。
▽関節リウマチなどに用いる生物学的製剤「エタネルセプトBS皮下注10mgシリンジ1.0mL「日医工」、同25mgシリンジ0.5mL、同50mgシリンジ1.0mL、同50mgペン1.0mL(一般名:エタネルセプト〈遺伝子組み換え〉[エタネルセプト後続2]、共和薬品工業)は、「エンブレル」のバイオ後続品。キット製品として算定し、薬剤部分は類似薬効比較方式Iで算定した。
▽腎性貧血治療薬「ダルベポエチンアルファBS注5μgシリンジ「JCR」、同10μgシリンジ、同15μgシリンジ、同20μgシリンジ、同30μgシリンジ、同40μgシリンジ、同60μgシリンジ、同120μgシリンジ、同180μgシリンジ(一般名:ダルベポエチンアルファ〈遺伝子組み換え〉[ダルベポエチンアルファ後続1]、JCRファーマ)は、国内初となる「ネスプ」のバイオ後続品。類似薬効比較方式Iで算定した。
▽腎性貧血治療薬「ダルベポエチンアルファBS注5μgシリンジ「三和」、同10μgシリンジ、同15μgシリンジ、同20μgシリンジ、同30μgシリンジ、同40μgシリンジ、同60μgシリンジ、同120μgシリンジ、同180μgシリンジ(一般名:ダルベポエチンアルファ〈遺伝子組み換え〉[ダルベポエチンアルファ後続2]、三和化学研究所)は、国内初となる「ネスプ」のバイオ後続品。類似薬効比較方式Iで算定した。
▽腎性貧血治療薬「ダルベポエチンアルファBS注射液5μgシリンジ「MYL」、同10μgシリンジ、同15μgシリンジ、同20μgシリンジ、同30μgシリンジ、同40μgシリンジ、同60μgシリンジ、同120μgシリンジ、同180μgシリンジ(一般名:ダルベポエチンアルファ〈遺伝子組み換え〉[ダルベポエチンアルファ後続3]、マイランEPD)は、国内初となる「ネスプ」のバイオ後続品。類似薬効比較方式Iで算定した。
▽抗癌剤「テセントリク点滴静注840mg」(一般名:アテゾリズマブ〈遺伝子組み換え〉、中外製薬)は、肺癌の効能効果を持つ「1200mg」製剤に加え、乳癌の効能追加に伴い840mg製剤を追加。規格間調整で算定した。
▽抗癌剤「ベバシズマブBS点滴静注100mg「ファイザー」、同400mg(一般名:ベバシズマブ〈遺伝子組み換え〉[ベバシズマブ後続1]、ファイザー)は、国内初となる「アバスチン」のバイオ後続品。類似薬効比較方式Iで算定した。
▽抗癌剤「ベバシズマブBS点滴静注100mg「第一三共」、同400mg(一般名:ベバシズマブ〈遺伝子組み換え〉[ベバシズマブ後続2]、第一三共)は、国内初となる「アバスチン」のバイオ後続品。類似薬効比較方式Iで算定した。
▽抗癌剤「リツキシマブBS点滴静注100mg「ファイザー」、同500mg(一般名:リツキシマブ〈遺伝子組み換え〉[リツキシマブ後続2]、ファイザー)は、「リツキサン」のバイオ後続品。類似薬効比較方式Iで算定した。
▽血友病A治療薬「アドベイト静注用キット250、同500、同1000、同1500、同2000、同3000」(一般名:ルリオクトコグアルファ〈遺伝子組み換え〉、シャイアー・ジャパン)は、既存の点滴静注用製剤にキット製剤を追加。類似薬効比較方式Iで算定した。
▽血友病B治療薬「イデルビオン静注用3500」(一般名:アルブトレペノナコグアルファ〈遺伝子組み換え〉、CSLベーリング)は、既存の250、500、1000、2000の剤形に3500を追加。規格間調整で算定した。
▽抗アレルギー点眼薬「アレジオンLX点眼液0.1%」(一般名:エピナスチン塩酸塩、参天製薬)は、既存の0.05%の倍の濃度となる0.1%製剤を追加し、投与頻度を半分にした。規格間調整で算定した。
▽癌疼痛治療剤「ラフェンタテープ1.38mg同2.75mg、同5.5mg、同8.25mg、同11mg(一般名:フェンタニル、日本臓器製薬)は、既存の3日用テープ剤に比べフェンタニル含量を少なくした製剤を追加。鎮痛効果は変わらないという。類似薬効比較方式Iで算定した。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
11月27日、厚労省が薬事・食品衛生審議会医薬品部会の報告品目と新キット製品17成分58品目を薬価基準に収載しました。内用薬は利尿薬「サムスカ(一般名はトルバプタン=大塚製薬)」の規格追加など3成分5品目となり、サムスカには既存の普通錠にOD錠を追加。別の銘柄として薬価算定は行わないこととしています。キット製品の血友病A治療薬「アドベイト(一般名はルリオクトコグアルファ=シャイアー・ジャパン)」は、既存の点滴静注用製剤にキット製剤を追加。類似薬効比較方式Ⅰで算定しました。