処方せん

ダミーコード受付不可に~電子処方箋で今夏まで 厚生労働省

薬+読 編集部からのコメント

厚生労働省は、2025年夏までに電子処方箋管理サービスで医薬品のダミーコードを受け付けない状態に変更する対応方針を電子処方箋推進会議で示しました。電子処方箋を受ける薬局側のシステムで医師の処方と異なる医薬品名が表示された事例において、ダミーコードが事例発生の要因となっていたことを踏まえたものです。

厚生労働省は3日の電子処方箋推進会議で、今夏までに電子処方箋管理サービスで医薬品のダミーコードを受け付けない状態に変更する対応方針を示した。電子処方箋を受ける薬局側のシステムで医師の処方と異なる医薬品名が表示された事例においてダミーコードが事例発生の要因となっていたことを踏まえたもの。

 

電子処方箋に関する医療機関・薬局のシステム内では、医薬品に対応したコードを用いて情報のやり取りが行われている。YJ(薬価基準医薬品収載)コード、一般コード等が医療機関等で使用できるまでタイムラグがある場合などを想定し、コード自体に特定の意味を持たないダミーコードと医薬品名称のテキスト情報を合わせて登録できるようにしていた。

 

ただ、YJコードが使用できる状況でもダミーコードが多用されていたこと、ダミーコードと特定の医薬品が設定されていたことなどから、意図されたものと異なる医薬品名が表示される事例が確認されたため、厚労省は昨年12月に電子処方箋システムの一斉点検を実施していた。

 

この日の会議で厚労省は医薬品の誤表示を防止する観点から、電子処方箋管理サービスにおける改修を終える予定時期である今夏までに行う医薬品コードの仕組みのあり方に関する対応方針を説明した。

 

既にダミーコードについては使用しないよう医療機関等に周知しているが、システム上の防止措置を強化して医療安全を確保するため、電子処方箋管理サービスでダミーコードを受け付けない状態に変更することとした。

 

田中千尋構成員(日本薬剤師会常務理事)は、「どうしても対応できないタイミングがあることは理解するが、これでは皆が安全に使用できない。導入に関して細かい作業を絶対に忘れてはならず、これが医療安全上の大前提」と述べた。

 

また、一般名処方マスタ上の一般名コードは、一般名処方加算の対象から外れると厚労省が公開している一般名処方マスタから削除されているが、加算対象から除外されても引き続き同一の一般名コードを用いて一般名処方を行う医療機関がある実態を踏まえ、削除された一般名コードも電子処方箋管理サービスで使用できるようシステム上の措置も行うこととした。

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出典:株式会社薬事日報社 

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