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更新日:2020.03.05公開日:2016.02.22 美容&健康トレンド薬剤師兼美容家として活動する花田真理さんが、「薬剤師として知っておきたい美容の知識」「手軽にできるヘアアレンジ」など、“薬剤師と美容”をテーマに語るコラムです。
vol.18 荒れてしまった唇にはどう対応する?
前回は唇の荒れについて、種類・原因を紹介しました。今回は、荒れてしまった唇への対応策を紹介します。
口唇炎の原因はさまざまですが、対応策を簡単にいうと「その原因を取り除くこと」が大切です。
◆唇が荒れる一般的な原因の対応策◆
乾燥による荒れの対応策
- 唇を舐めない
- UV効果のあるリップクリームを使用する
- 医薬品のリップクリームを使用する
- 精製度の高いワセリンを使用する
- アルコールの入ったおしぼりで唇を拭かない
刺激による荒れの対応策
- 食後は紙ナプキンで口を押さえるように拭く
- 唇をゴシゴシこすらない
- 口紅を使用した場合は、優しくメイクを落とす
◆長期間唇が荒れる場合の対応策◆
接触性口唇炎
- 歯磨き粉、口紅、乳液など、荒れの原因と考えられるものの使用を中止する
- 山芋、マンゴー、キウイフルーツなどの刺激やアレルギーが発症しそうな食べ物は避ける
- リップクリームが荒れの原因となっている場合があるため、リップクリームを使用せず、精製度の高いワセリンを使用する
アトピー性口唇炎
- 唇を舐めない
- ゴシゴシ拭き過ぎない
- 室内を乾燥させ過ぎない
剥離性口唇炎
- 食生活の乱れを正し、バランスの良い食事を摂る
- 外食や加工食品を食べる頻度を減らす
- ビタミンを積極的に摂取する(特にビタミンB群やビタミンCを摂取するようにする)
光線口唇炎
- つばの広い帽子をかぶるなど、紫外線に当たらないようにする
- UV効果のあるリップクリームを使用する
- ストレスを解消する
- 睡眠をしっかりとる
以上のように、唇が荒れる原因を避けていく必要があります。
唇が荒れるとリップクリームを使用してケアをするイメージが強いと思うのですが、人によってはそのリップクリーム自体が荒れの原因になっている場合があります。リップクリームに配合される「ヒマシ油」「メントール」「香料」などがアレルギー源になっていることもあるのです。ただ、「ヒマシ油などが配合されている=アレルギーになりやすい」というわけではありません。これらの成分が体質に合わない人の唇が荒れてしまうということです。またヒマシ油、メントール、香料などはオーガニックコスメにも配合されていることがありますので、使用の際には注意してくださいね。
さらに症状の重さによっては紫外線防止の成分が刺激になることがあるため、紫外線防止効果のあるリップクリームの使用はよくない場合があります。
「リップクリーム」といわれるものでも、医薬品、医薬部外品、化粧品など種類はさまざまです。
次回は「リップクリームの種類と使い方」を説明します。
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