医療費

【国内医家医薬品市場】前年比1%減の10.5兆円‐トップは「アバスチン」

薬+読 編集部からのコメント

2017年の医家向け医薬品市場が前年からは下がりましたが、3年連続で10兆円を超えました。
売り上げ1000億円を超えた上位3製品は、1位抗癌剤「アバスチン」、2位胃潰瘍薬「ネキシウム」、3位抗癌剤「オプジーボ」となりました。

アイキューヴィアが調査

 

2017年の医家向け医薬品市場が前年比1.0%減の10兆5148億円と3年連続で10兆円を超えたが、10年以降では初めて前年を下回ったことが、アイキューヴィアの調査で明らかになった。病院・開業医・薬局の全市場で初の減少となった一方、抗腫瘍剤が1兆円を突破。売上上位10製品では抗癌剤「アバスチン」がトップに輝いた。薬価ベースで売上1000億円を超えたのは、アバスチンのほか、胃潰瘍薬「ネキシウム」、抗癌剤「オプジーボ」と、前年より1製品少ない3製品となった。販売会社別では武田薬品、第一三共、アステラス製薬の順で、日医工と沢井製薬のジェネリック医薬品メーカーが初のトップ20入りを果たした。

 

日医工・沢井が上位20社に

 

市場別に見ると、病床100床以上の病院市場は1.4%減の4兆5092億円と病院・開業医・薬局その他市場の中で、10年以降唯一、プラス成長を続けてきたが、初めて前年を下回った。100床以下の開業医市場は0.4%減の2兆1661億円、薬局その他市場は0.9%減の3兆8394億円と2年連続マイナス成長となった。

 

上位10薬効のうち、12年からトップを維持する抗腫瘍剤は、アバスチン、オプジーボに続き、「サイラムザ」「タグリッソ」が伸長。抗PD-1抗体「キイトルーダ」が薬効内で8位に浮上し、薬効全体では年間売上1兆円に乗せた。2位には糖尿病治療剤、3位にはレニン-アンジオテンシン系作用薬となった。全身性抗ウイルス剤は、C型肝炎治療剤「ハーボニーハイゴウ」が79%減、「ソバルディ」が54%減と9位にランクダウンした一方、免疫抑制剤は関節リウマチ治療薬「ヒュミラ」「シンポニーヤンセン」などが伸び、上位10薬効で唯一、二桁成長を達成している。

 

 

売上上位10製品では2年連続トップのハーボニーハイゴウ、ソバルディがランク外、 前年驚異的な伸びを示したオプジーボは薬価引き下げ50%が直撃し、前年から下回ったが、順位は変わらず。上位10製品のうち前年増は4製品となり、抗凝固薬「イグザレルト」と高血圧症治療薬「アジルバ」がランキング入りした。

 

販売会社では、武田が3.6%増の7075億円、第一三共が5.7%増の6688億円と堅調だったが、3位のアステラスは7.9%減の5509億円と売上を減らした。4位以下は、ファイザー、中外製薬、田辺三菱製薬、MSD、大塚製薬、ノバルティスファーマ、グラクソ・スミスクラインが続いた。また、18位に日医工、20位に沢井とジェネリック医薬品メーカー2社が20位以内にランクインした。

 

一方、MRの販促活動で計上される販促会社売上では、ファイザー、第一三共、中外、武田と上位4社の顔ぶれは変わらず。5位のMSDは13%増と高成長を達成し、10位までではアストラゼネカ、田辺三菱、バイエル薬品、日本イーライリリー、大塚製薬の順。沢井は20位にランクインした。小野薬品は前年の売上を下回ったが順位を一つ上げ、16位のヤンセンファーマはトップ20社では最も高い14%の成長となった。

 

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出典:薬事日報

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