国内初のRNAi薬「オンパットロ」を審議~28日に医薬品第一部会
薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会は28日、アルナイラムジャパンの国内初となるRNAi治療薬「オンパットロ点滴静注2mg/mL」など8件の製造販売承認と一部変更承認について審議する。審議予定品目は以下の通り。
▽デファイテリオ静注200mg(日本新薬):新有効成分のデフィブロチドナトリウムを含有し、肝類洞閉塞症候群を効能・効果とする。未承認薬・適応外薬検討会議の開発要請品目。
▽オンパットロ点滴静注2mg/mL(アルナイラムジャパン):新有効成分のパチシランナトリウムを含有し、末梢神経障害など全身性の臓器障害を引き起こす「アミロイドポリニューロパチー」を効能・効果とする。希少疾病用医薬品に指定されている。
▽ユルトミリス点滴静注300mg(アレクシオンファーマ):新有効成分のラブリズマブ(遺伝子組み換え)を含有し、夜間ヘモグロビン尿症を効能・効果とする。希少疾病用医薬品。
▽ゾルトファイ配合注フレックスタッチ(ノボノルディスクファーマ):有効成分のインスリンデグルデク(遺伝子組み換え)とリラグルチド(遺伝子組み換え)を含有する新医療用配合剤。2型糖尿病を効能・効果とする。インスリンとGLP-1受容体作動剤を配合した製品は国内では初めて。
▽インチュニブ錠1mg、同3mg(塩野義製薬):有効成分のグアンファシン塩酸塩を含有する注意欠陥・多動性障害(ADHD)治療剤で、従来は小児のみ投与可能だったが、成人も使用できるようにした。
▽ロミプレート皮下注250μg調製用(協和発酵キリン):有効成分のロミプロスチム(遺伝子組み換え)を含有する血小板造血刺激因子製剤で、新たに再生不良性貧血を効能・効果に追加する。
▽ミニリンメルトOD錠25μg、同50μg(フェリング・ファーマ):有効成分のデスモプレシン酢酸塩水和物を含有する抗利尿ホルモン用剤で、既に60μg、120μg、240μgが承認されているが、25μg、50μgの新剤形を設け、夜間頻尿を効能・効果に追加する。
▽ロナセンテープ20mg、同30mg、同40mg(大日本住友製薬):有効成分のブロナンセリンを含有する抗精神病剤で、効能・効果は統合失調症。錠剤が既に承認されているが、新たに外用剤を追加した。
さらに、アステラス・アムジェン・バイオファーマのヒト抗PCSK9モノクローナル抗体製剤「レパーサ」の一部変更承認に関する報告が行われる予定。
▽レパーサ皮下注140mgシリンジ、同140mgペン、同420mgオートミニドーザー(アステラス・アムジェン・バイオファーマ):有効成分のエボロクマブ(遺伝子組み換え)を含有するヒト抗PCSK9モノクローナル抗体製剤で、新たに高コレステロール血症を効能・効果に追加する。
また、この日の部会では、バイエル薬品の「アフリベルセプト(遺伝子組み換え)」について、希少疾病用医薬品に指定するかどうかを審議する。
▽アフリベルセプト(遺伝子組み換え)(バイエル薬品):予定される効能・効果は、血管新生緑内障。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
5月28日に開催される薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会において、アルナイラムジャパンのRNAi治療薬「オンパットロ」(一般名パチシラン)が審議されます。オンパットロは希少疾病用医薬品に指定され、同社が日本で初めて承認申請した製品。その他「デファイテリオ」「ユルトミリス」等8件の製造販売承認と一部変更承認について審議される予定であり、その動向が注目されます。