薬学生のためのお役立ちコンテンツ 更新日:2024.07.31公開日:2021.02.10 薬学生のためのお役立ちコンテンツ

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【2022年「第107回薬剤師国家試験」の最新情報をこちらの記事でチェック】第106回薬剤師国家試験は2021年2月20日(土)、21日(日)の両日に開催されます。新型コロナウイルス流行下での開催となり、従来の国家試験とは異なる措置がとられることが発表されています。改めて前回(第105回)の国家試験を振り返るとともに、今回の試験概要と試験直前のチェックポイントをご紹介します。

第106回薬剤師国家試験は2月20日、21日! 合格発表、コロナ対応はどうなる?

ラク~にまとめ読み

・第106回薬剤師国家試験が2021年2月20日(土)、21日(日)の2日間にわたり開催。
・2013年改訂の「薬学教育モデル・コアカリキュラム」による6年制薬学教育を経た薬学生が受験をする初めての国家試験となる。
・新型コロナ感染対策のため、試験中はマスク着用、入口での検温、換気の実施などの措置がとられる。

目 次

1. 第106回薬剤師国家試験の概要

【2022年「第107回薬剤師国家試験」の最新情報と合格発表後の流れはこちら】
2021年2月20日(土)、21日(日)に開催される、第106回薬剤師国家試験まで残り2週間を切りました。新型コロナウイルス感染症の流行下という特殊な状況のなか、受験生の皆さんは大変な思いもしながら試験勉強を重ねてきたのではないでしょうか。改めて、第106回薬剤師国家試験の試験概要をおさらいしましょう。

 

<第106回薬剤師国家試験の開催概要>
■試験日
2021年2月20日(土)、2月21日(日)
■試験地
北海道、宮城県、東京都、石川県、愛知県、大阪府、広島県、徳島県、福岡県
■合格発表
2021年3月24日(水)14時

試験日、試験地、合格発表日時はおおよそ例年通りとなっています。合格発表は、厚生労働省のホームページおよび薬剤師国家試験運営臨時事務所に掲示される予定であり、発表方法も例年と同様となっています。具体的な試験会場、試験科目や時間割等さらに詳しく確認したい方はこちらのページもご参照ください。

2. 第106回薬剤師国家試験の新型コロナ対応

従来の薬剤師国家試験とは異なり、第106回薬剤師国家試験では新型コロナウイルス感染症に対応したさまざまな措置がとられることが、厚生労働省ホームページで公表されています。

<新型コロナウイルス感染症に関連した国家試験時の注意点>
・試験当日に新型コロナウイルス感染症に罹患している場合は受験ができない。再試験もなし。
・濃厚接触者の場合、規定の条件を満たせば別室で受験ができる。
・試験当日は会場入口で検温が実施される。
・試験当日はマスクを持参し、昼食時以外は常に着用する。
・換気のため窓が開けられることがあるので、暖かい服装で行く。

中でも注意したいのは、試験当日に新型コロナウイルス感染症に罹患し、入院中、宿泊療養中・自宅療養中の場合は受験ができないという点です。

また試験当日に感染が疑われる場合(体温が37.5度以上または咳等の症状が認められる場合)は、試験監督員の指示によって迅速抗原検査が実施され、陽性反応が出た場合は医師によるオンライン診療を受けることとなります。その結果、新型コロナウイルス感染症と診断された場合、受験が認められません。

従来の国家試験と同様、試験当日に体調不良等によって受験ができなかった場合、追加試験は行われません。受験ができなかった理由が新型コロナウイルス感染症と診断されたことである場合は、試験日前後2週間における診断書を提出することによって受験手数料の返還を申請できることが発表されています。

なお、保健所から濃厚接触者に認定され(入国制限および入国後の観察期間を必要とする国・地域から日本に入国した場合を含む)、健康観察期間中と受験日が重なる場合でも、下記の条件を満たせば別室での受験が可能です。

・自治体等によるPCR等検査の結果、陰性であること。
・試験当日も無症状であること。
・公共の交通機関を利用せず、かつ、人が密集する場所を避けて試験場に行くこと。

このように従来の国家試験とは異なる対応がとられますので、厚生労働省ホームページで最新の情報をチェックして、試験当日に備えましょう。

3. 前回(第105回)の薬剤師国家試験はどうだった?

前回の第105回薬剤師国家試験は、どのような結果だったのか、改めて試験結果を振り返りましょう。受験者数が1万4,311名、合格者数が9,958名、合格率が69.58%という結果でした。

前々回の受験者数は1万4,376名でしたのでほぼ横ばいでしたが、合格者数は前々回の1万194名から236名減少するという結果になりました。試験直後には「難しかった」という感想を耳にしましたが、実数値としても前々回よりマイナス0.133%となった合格率にもあらわれています。

4. 試験直前のチェックポイント

第106回薬剤師国家試験は、2013年に改訂された「薬学教育モデル・コアカリキュラム」にもとづいた6年制薬学教育で学んできた薬学生が受験をする最初の国家試験となります。同カリキュラムには、健康サポートの重要性や地域包括ケアシステムにおけるチーム医療の一員である、という側面が反映されています。そのため「対物業務から対人業務」へと変化する薬剤師の役割を意識した、実践的な問題が増加することが予測されます。

試験まで残りわずかですが、過去問題の中から苦手なジャンルの問題を繰り返し学習するとともに、医療現場での実践力が問われるような練習問題を復習しておくことをおすすめします。

また当日になってあわてないよう、自宅や宿泊施設から会場の最寄り駅までの公共交通機関の乗り換えルートや徒歩移動ルートを前もって確認しておくことをおすすめします。とくに試験当日に初めて訪れる場所の場合、実際に歩いてみると時間がかかったり、Wi-Fi環境によっては地図アプリがうまく作動しなかったりするなど、予期せぬ事態が起こることがあります。試験当日は時間に余裕をもって出発しましょう。

試験まで残り2週間を切りました。薬学生の皆さんがこれまでの試験勉強の成果を存分に発揮できることをお祈りしています!

<参考URL>
厚生労働省「第106回薬剤師国家試験の施行」
厚生労働省「令和2年度厚生労働省所管医療関係職種国家試験における新型コロナウイルス感染症対策について」
厚生労働省「第105回薬剤師国家試験の合格発表を行いました」

※本ページに記載の内容は、2021年2月3日時点の情報をもとにしています。最新の情報は厚生労働省「薬剤師国家試験のページ」をご確認ください。

文:薬読編集部