薬剤師の立ち仕事の悩み
長時間の立ち仕事が多い人は、一般的に次のような身体的な痛みや悩みを抱えているようです。
- ・慢性的な腰痛
- ・膝の後ろのはり・痛み
- ・ももの後ろやふくらはぎの疲労
- ・足の付け根の痛み
- ・外反母趾
これらの悩みを放っておくと、人によってはギックリ腰、肩こりや首の疲れ、腕・手の痺れなど、別の部分の不調につながる可能性があります。
身体の不調が生じる原因としては、無意識のうちに左右どちらかの足に重心をかけていることや、前かがみの姿勢が多いことが挙げられます。その結果、骨盤がゆがんでしまい足の片側だけが痛む、身体の一部に疲れが溜まりやすくなるなど、慢性的な身体の痛みにつながるのです。
立ち仕事による身体の不調を予防するためには、身体を支える足が健康な状態でなければいけません。足を守るためにも、普段の「靴」を見直してみましょう。
薬剤師が疲れにくい靴の条件
立ち仕事で疲れにくい靴は、一般的に「歩いていても疲れにくい」といわれます。靴屋さんで試着をする際は次のポイントに注意してみましょう。
かかとのクッションが柔らかいか
立ち仕事でもっとも痛みを感じやすいのが「かかと」です。靴のかかとが薄いと足への負担が増え、痛みや疲れにつながります。クッションはもちろん、中敷きも丈夫であるかチェックしましょう。
つま先立ちをしたとき、靴底が足に沿って曲がるか
薬剤師は陳列台で調剤をするときなど、高い場所にある物を取るときには背伸びをし、床に置いた物を取るときは膝を曲げて腰を落とします。その際に足はつま先立ちと同じ状態になりますが、靴のフィット感があると足の疲れを最小限に抑えてくれます。靴底(ソール部分)を曲げてみて、きちんと曲がるかどうか確かめてみるのもよい方法です。
甲のフィット感はよいか
靴が足の甲に食い込んでいたり、あるいは余裕がありすぎたりすると、歩きにくく足が疲れてしまいます。歩いているときも足の甲にきちんとフィットしているか確認しましょう。
くるぶしに当たっていないか
靴がくるぶしに当たっている状態が毎日続くと、靴下を履いていても痛みにつながります。試着時には、歩いたときに靴が左右のくるぶしに当たっていないか確認しましょう。
軽量タイプであるか
靴によって重量はさまざまです。毎日の立ち仕事で長時間履くのであれば、動きやすくて足に負担のかからない軽量タイプがおすすめです。
通気性がよいか
1日何時間も履く場合、臭いや空気がこもる靴は避けたいものです。衛生面も考えて、メッシュを効果的に使ったものや天然皮革、あるいは人工皮革など通気性がよいといわれる素材の靴を選びましょう。
ヒールは高すぎないか
男女ともに高さ3㎝のヒールは体重が安定しやすく、もっとも疲れにくく動きやすい高さであるといわれています。5㎝以上のヒールはかかとだけでなくつま先にも負担がかかるので、5㎝未満の高さにとどめましょう。
薬剤師の靴選び・試着のコツ
靴を試着するときは、「職場と似た素材の床」で感触を試すようにしましょう。靴屋さんのじゅうたんの上では快適でも、職場である薬局の床が硬ければ、感触が変わるのも当然です。店員さんにお願いして、さまざまな場所で試着させてもらいましょう。
薬剤師の立ち仕事に重要な「靴選び」。試着時にポイントを押さえて、自分に最適な1足を見つけてくださいね。
あわせて読みたい記事