オキシメタゾリンを第2類へ‐クロトリマゾール、1類据え置き
薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会は9日、製造販売後調査を終えた第1類薬2成分のリスク区分見直しを審議し、鼻炎用点鼻薬の「オキシメタゾリン塩酸塩」(佐藤製薬:ナシビンMスプレー)を第2類に引き下げ、腟カンジダの再発治療に用いる「クロトリマゾール」(佐藤製薬:エンペシドL)を第1類に据え置くことを了承した。厚労省は今後、リスク区分変更にかかる告示改正の手続きを進める。
オキシメタゾリン塩酸塩は、配合剤として類似成分を含有した一般薬が第2類として既に流通していることや、重篤な副作用の発現率もそれほど高くないことなどから、第2類に引き下げることが妥当と結論づけた。
同剤の添付文書では、パーキンソン病の治療に用いられるモノアミン酸化酵素阻害剤(MAO阻害剤)の服用者や、連続して1週間を超えての使用を禁止しており、情報提供が努力義務となる第2類へのリスク区分引き下げに当たっては、注意喚起が購入者に伝わるよう、添付文書の記載を分かりやすい表現に改善することが条件となった。
クロトリマゾールは、製造販売後調査で重篤な副作用は認められなかったものの、類似成分を含有した一般薬が第1類として既に流通していることや、膣カンジダの再発を使用者が自己判断することが難しく、薬剤師による受診勧奨が必要になることなどを踏まえ、第1類に据え置くことが適当と判断した。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
9日、鼻炎用点鼻薬の「オキシメタゾリン塩酸塩」が第2類に引き下げ、腟カンジダの再発治療に用いる「クロトリマゾール」を第1類に据え置くことが薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会で了承されました。オキシメタゾリン塩酸塩は、添付文書などの表現をわかりやすくすることなどが求められます。