塩崎前厚労相の「病院前の景色変える」、「加藤厚労相でも同様」-政府答弁書
政府は、塩崎恭久前厚生労働相が2015年5月に「病院前の景色を変える」と発言したことについて、「この考え方は、加藤勝信厚労相においても同様」とする答弁書を閣議決定した。川田龍平参院議員の質問主意書に答えた。
答弁書では、塩崎前厚労相の「病院前の景色を変える」との発言は、15年5月26日の経済財政諮問会議において、「患者のための薬局ビジョン」を同年内に公表することを資料で示した上で、いわゆる門前薬局をはじめとする全ての薬局を、薬剤情報を一元的、継続的に管理し、在宅訪問を含め、患者の服薬状況について確認する「かかりつけ薬剤師」がその役割を発揮することができる薬局に再編する趣旨を述べたもの」と説明。
こうした考え方は、「加藤厚労相でも同様」であることを明らかにし、「患者のための薬局ビジョン」に基づいて、「引き続き、薬局の再編を進めていきたい」としている。
一方、医薬分業の利点・欠点については、「様々なものがあるため一概に答えるのは困難」としつつも、利点の例として、「16年版厚生労働白書で示した『かかりつけ薬剤師・薬局』において薬歴管理を行うことで、複数診療科受診による重複投薬、相互作用の有無などが確認でき、薬物療法の有効性・安全性が向上する」ことを挙げた。
欠点の例としては、規制改革会議で、「院内処方よりも院外処方の方が患者負担額が大きくなるものの、負担に見合うサービスの向上や分業効果などが実感できない」と指摘されたことを挙げた。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
川田議員からの質問に、政府は塩崎前厚生労働大臣の「病院前の景色を変える」との主張は現在の加藤大臣でも同じとの見解を示しました。
内容としては、「患者のための薬局ビジョン」に基づき、薬局の再編を進め、門前薬局を中心とする薬局を再編、薬剤情報を一元管理し、かかりつけ薬剤師がその役割を発揮できるようにしていく方向性です。