処方せん

血液製剤26品目を出荷停止‐承認書にない製造方法で

薬+読 編集部からのコメント

承認書とは異なる製造方法によって製造されていたとして、化学及血清療法研究所の「人血清アルブミン」など12製品26品目が出荷停止となりました。承認内容の変更申請など対応が必要となりますが、代替品のない「乾燥ペプシン処理人免疫グロブリン」などは、例外的に出荷が認められるとのことです。

厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課は5日、化学及血清療法研究所に対し、承認書とは異なる製造方法によって製造されていたとして、製造販売する「人血清アルブミン」など12製品の血漿分画製剤について、出荷を差し止めるよう指示した。厚労省は、これまで把握した情報や現在までの健康被害の報告を踏まえ、健康に重大な影響を与える可能性は低いとしている。

 

出荷差し止めとなった血液製剤は、「人血清アルブミン」や「人免疫グロブリン」など12製品26品目。厚労省によると、承認書に記載されていない抗凝固剤「ヘパリン」が添加されていたり、塩化ナトリウムやpH調整剤など添加物の量が承認書と異なっていたほか、承認書に記載された工程を一部改変・省略していたことが判明した。

 

厚労省は、化血研に対し、これら12製品の出荷を差し止めると共に、速やかに承認内容の一部変更申請など必要な対応を行うよう指示した。出荷再開は一変承認後の見込みで、厚労省は差し止めの間、他社製品を使用するよう求めている。

 

ただ、「乾燥ペプシン処理人免疫グロブリン」など代替製品がない、または代替品に切り替えると患者の生命に影響を及ぼす6製品16品目については、医療現場での使用に影響が出ないよう考慮し、現在の正確な製造工程、製造記録等の安全性を確認した上で、一部変更承認など必要な対応が取られる前であっても、例外的に出荷を認めることとした。

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出典:薬事日報

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