18年度改定は「70点」‐山本会長がコメント
大型門前の外枠「全体責任」
日本薬剤師会の山本信夫会長は、15日の定例会見で、2018年度診療報酬改定についてコメントした。
昨年12月に診療報酬改定率が決まり、調剤0.19%増となった際には、「65点くらい」と自己採点していたが、調剤報酬の個別点数が決定したことを受け、「70点くらい」とやや加点した。
調剤報酬全体については、16年度改定で示された「薬剤師の仕事を評価する」という方向性が「明確になった」とし、厚生労働省の「患者のための薬局ビジョン」などで示されている「方向性に沿った改定になっている」と評価した。
一方、改定の「外枠」で大型門前薬局を対象に報酬が削減されたことについては、偽造医薬品の流通や処方箋付け替え不正請求など、相次いで発覚した調剤薬局チェーンによる不祥事が「影響した」との見方を示した。
ただ、不正請求は特定の薬局に限った話ではなく、「日薬会員の中で起こった問題」との認識を示し、「結果として外枠により、善良な一部の人たちもそうした影響を受けるという意味では、特定のグループがどうということではなく、全体責任ということになる」と説明した。
FIP副会長、続投ない
山本会長は、現在、務めている国際薬剤師・薬学連合(FIP)の副会長を来期も続投する可能性について「ないだろう」と語った。
FIP国際会議は9月2日から6日の5日間、スコットランドのグラスゴーで開催され、会期中に任期満了に伴う会長・副会長選が行われるが、次期会長選についても、海外出張の頻度が増加することや、金銭的な負担増などを理由に、「出ることはない」と出馬しない考えを示した。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
昨年12月には2018年診療報酬改定について、(100点満点で点数をつけるなら)「65点くらい」といっていた日本薬剤師会の山本会長ですが、調剤報酬の個別点数がでたあとの2月の定例会見で、「70点くらい」と評価を上げました。
調剤報酬全体については、16年度改定( https://yakuyomi.jp/shinryohosyu/01/ )で示された「薬剤師の仕事を評価する」という方向性が「明確になった」としています。大型門前薬局の報酬が削減されたことについては不正請求問題などが影響したとの見方を示しました。
また、国際薬剤師・薬学連合(FIP)の副会長を続投するかとの質問には(可能性が)「ないだろう」とコメントしました。