医療

サルからBウイルス病~動物実験の技術員感染

薬+読 編集部からのコメント

マカク属のサルと直接的な接触で感染するといわれる「Bウイルス病」が国内で初めて鹿児島市内で発生しました。新日本科学が同市内に拠点を置く動物実験施設の安全性研究所にて、動物実験に従事する技術員がBウイルスに感染したと鹿児島市が発表。今年2月に技術員が頭痛や発熱を訴え、医療機関を受診。11月に医療機関からBウイルス病の発生届が提出され、鹿児島市が厚労省に相談。厚労省が国立感染症研究所、鹿児島市保健所が新日本科学の施設を調査した結果、11月27日にBウイルス病の発生を報告した形です。

鹿児島市は、新日本科学が同市に拠点を置く動物実験施設の安全性研究所で、動物実験に従事する技術員がBウイルス病に感染したと発表した。感染場所はサル実験施設内と推定され、患者は加療中。Bウイルス病の発生は国内初。これまでの調査結果からヒトからヒトへの感染のおそれはないとしている。

 

患者は2月に頭痛や発熱で医療機関を受診。11月に医療機関からBウイルス病の発生届が提出され、鹿児島市が厚生労働省に相談を行った。厚労省と国立感染症研究所、鹿児島市保健所が新日本科学の実験動物施設を調査した結果、11月27日にBウイルス病の発生を報告した。

 

Bウイルス病はマカク属のサルとの直接的な接触により感染するとされており、世界で約50例が報告されている。現在、鹿児島市が原因究明を目的に疫学調査を実施している。動物実験施設で適切な感染症対策を行っていることを確認しており、感染のおそれはないという。

 

新日本科学は、国内非臨床試験受託機関大手でサル試験に強いのが特色。同社は「何らかの形でサルまたはサルの生体材料との直接接触があったことが原因と考えられる」との見解を発表。「手順を見直し、さらなる厳重な管理体制を敷き、行政機関と連携を取り再発防止に全力を尽くしていく」とコメントしている。

 

 

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出典:薬事日報

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