【日薬調査】処方箋受付回数など改善~コロナの経営影響和らぐ
日本薬剤師会が全国の薬局を対象に新型コロナウイルス感染症による経営への影響を調査したところ、6月の処方箋受付回数は前年同月比13.7%減となったものの、5月調査からは10.7ポイント改善していたことが分かった。調剤技術料と薬剤料についても前年同月比では減少したが、緊急事態宣言が解除された影響もあり4月、5月に比べると回復傾向が示された。
同調査は、7月28日時点で全国197の薬局を対象に処方箋受付回数や調剤報酬など薬局経営に与える影響を調べたもの。
6月の処方箋受付回数は前年同月比で13.7%減となり、4月の22.1%減、5月の24.4%減から大幅に改善し、3月の12.8%減とほぼ同水準にまで回復した。
調剤報酬は3.3%減と5月調査から8.8ポイント改善した。技術料は7.3%減、薬剤料は1.7%減と前月の19.1%減、9.2%減に比べるといずれも回復傾向が見られた。
一方、電話や情報通信機器を用いた服薬指導を行った回数は1138回で、4月の2714回、5月の2554回に比べ、大きく減少していた。
安部好弘副会長は、7月30日の記者会見で、「緊急事態宣言で不要不急の受診を控えた4~5月に比べれば、多少は回復している」と説明。ただ、7月に入ってから感染者が増加していることから、「7月に落ち込む可能性はある」と語った。現時点での調査は薬局サンプル数が約200件にとどまっているため、1000件を目安に調査を拡大する予定だ。
<この記事を読んだ方におすすめ>
薬剤師の年収は低い? 平均年収と年収をアップさせる方法とは?
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
日本薬剤師会が全国197の薬局を対象に新型コロナウイルス感染症による処方箋受付回数や調剤報酬など薬局経営に与える影響を調査(7月28日時点)。6月の処方箋受付回数は前年同月比で13.7%減となり、4月の22.1%減、5月の24.4%減から大幅改善し、3月の12.8%減とほぼ同水準にまで回復しました。調剤技術料と薬剤料についても前年同月比では減少していますが、緊急事態宣言が解除された影響もあり4月、5月に比べると回復傾向が示されています。一方、電話や情報通信機器を用いた服薬指導回数は1138回で、4月の2714回、5月の2554回に比べ、大幅な減少傾向にあります。