トリアゾラムを自主回収~原薬製造元、承認書に不記載
富士薬品と共和薬品は6月28日、睡眠導入剤「トリアゾラム錠0.25『FY』、同0.125mg」を自主回収すると発表した。2019年4月以降に出荷した製品の原薬が、承認書に記載のない製造所で製造されたことが判明したためとしている。この原薬を使用したことによって重篤な健康被害が起こる可能性は低いという。
富士薬品は、納入した同剤の原薬について、今年年初来、承認書に記載の原薬製造所から製造した最終ロット番号の連絡を受け、保持する最終ロット番号と相違があることを認識したものの、試験成績書、容器ラベル、向精神薬原薬譲渡証の確認で使用した原薬は同製造所で製造されたものと判断していた。
その後、6月14日に規制当局から承認書に記載のない原薬製造所から納入されている可能性があると情報を得て、改めて事実確認を行ったところ、19年1月から仕入れている原薬は、承認書に記載のない原薬製造所で製造された原薬であることが判明。この原薬を使用した対象製品を自主回収することにした。
同製品については、原薬の受入試験で日本薬局方外医薬品規格トリアゾラムに適合していることを確認しており、製剤出荷試験に全て適合しているため、原薬使用に起因する重篤な健康被害を起こす可能性は低いとの考えを示している。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
富士薬品と共和薬品は2019年4月以降に出荷した製品の原薬が、承認書に記載のない製造所で製造されたことが判明したためとして、睡眠導入剤「トリアゾラム錠0.25『FY』、同0.125mg」を自主回収すると発表しました(6月28日)。富士薬品は、納入した同剤原薬について、2021年の年初以来、承認書に記載の原薬製造所から製造した最終ロット番号の連絡を受け、保持する最終ロット番号と相違があることを認識したものの、試験成績書、容器ラベル、向精神薬原薬譲渡証の確認で使用した原薬は同製造所で製造されたものと判断していました。この原薬使用による重篤な健康被害が起こる可能性は低いといいます。