医療

【田村参院議員】疑義照会対応を問題視~薬局で代替薬提供できず

薬+読 編集部からのコメント

2024年6月11日の参議院厚生労働委員会で、国民民主党の田村まみ参議院議員が、経口抗菌薬不足で薬局薬剤師から医師に代替薬への処方変更を求める疑義照会を行う際の一部医師の対応を問題視し、厚生労働省に対応を求めました。

国民民主党の田村まみ参議院議員は、11日の参議院厚生労働委員会で、経口抗菌薬不足で薬局薬剤師から医師に代替薬への処方変更を求める疑義照会を行う際に、「処方箋に対して医師への疑義照会が適切に実施できていないとの声が薬剤師から届いている」と一部医師の対応を問題視した。「普通の取引で言えば優越的地位の濫用と言われても仕方がない。薬が準備できないという状況を説明しても、同じことを繰り返す医師がいる。別の取引であれば公正取引委員会に言う内容」と厚生労働省に対応を求めた。

 

田村氏は、抗菌薬不足時に疑義照会に対応しない医療機関に対しては、「例えば、供給不安対策医薬品疑義照会のように、薬剤師がコミュニケーションが取りづらいところへの対応を求めたい」と質問した。

 

これに対し、厚労省医政局の内山博之医薬産業振興・医療情報審議官は、供給不足が生じて限定出荷・供給停止を行う場合に供給情報を医療機関に共有する「供給状況報告」をもとに、限定出荷品の理由や改善の見込み、代替薬の情報を含め厚労省ウェブサイトに公表していると説明した。

 

医療機関や薬局との間で供給情報の共有化が図られているとし、「薬局から問い合わせがあった場合も含め、適切に代替薬が処方されていると認識している」と述べた。

 

今後は、「薬局や医療機関が供給状況報告を円滑に利用できるようにするため(現在、手作業による更新から)システム化も検討する」との考えを改めて表明し、「薬局の負担が軽減されるよう不断に取り組んでいる」と述べた。

 

田村氏は「多くの医師は疑義照会に協力していると信じているが、依然として薬剤師が疑義照会を行う中での苦労がなくなっていない。疑義照会において医師と薬剤師の立場の大きな違いが立ちはだかっていると思っている」と指摘。現場から医薬品在庫の偏在状況を迅速に確認できるシステム化も含め、厚労省に対応を急ぐよう求めた。

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出典:薬事日報

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