長期品選定療養で実態調査~トラブル事例など聴取へ 東京都薬剤師会
東京都薬剤師会は、1日からスタートした長期収載品の選定療養に関する薬局での対応状況調査を実施する。調査期間は15~21日の7日間で、グーグルフォームのウェブアンケートから行う。患者の認知度や薬局での対応状況を把握するのが狙い。
設問内容は「患者への説明時、『選定療養』について既に理解していると感じる患者はどのくらいの割合だったか」「患者への『選定療養』に関する説明(仮計算を含む)にかかった平均時間」「選定療養に関して対応に困ったこと、トラブル事例」など。生活保護、公費負担の患者への説明における患者の理解度も調査する。
対応に困ったことやトラブル事例を把握し、次回調査で薬剤師による好事例も収集する予定だ。
高橋正夫会長(写真)は4日の定例会見で「大混乱があるとの話は聞いていない。各薬局で皆さんが丁寧に説明をしている。この1カ月でいろいろな話が出てくると思うので、アンケートを取ることにした」と説明した。
また、青少年による市販薬のオーバードーズ問題にも対応し、警視庁と1日に児童・生徒の薬物乱用防止に関する覚書を締結した。高橋氏は、「これまでの薬物乱用は法で取り締まるものだったが、オーバードーズは法で取り締まるものではなく、普通に販売して起こっていることなので、警視庁としても普通の事案と違ってやりづらい部分があるのではないか。専門家として薬剤師の意見を聞きたいということだと思う」と語った。
一方、薬剤師が充足していない離島や過疎地への対応について、高橋氏は「都庁で薬剤師募集のチラシを作っていて、各薬局に配布する。未就労の薬剤師や薬学生で興味を持っている人を発掘しようと考えている」としつつ、「(受け入れ側の薬局には)短期ではなく、年単位の長期で来てほしいという条件がある。そこは考えないといけない」と語った。
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出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
2024年10月1日からスタートした長期収載品の選定療養について、東京都薬剤師会が薬局での対応状況調査を実施します。患者の認知度や薬局での対応状況を把握するのが狙いで、調査期間は10月15日から21日までの7日間です。