医療

薬大3年生以上に就業体験~病薬不足解消へ初の試み 岐阜県

薬+読 編集部からのコメント

岐阜県は、2025年2月から全国の大学薬学部3~5年生向けに初の病院・薬局合同インターンシップを開催。岐阜県病院薬剤師会と薬剤師会への委託事業で、県内各地域の規模や機能の異なる病院・薬局について2日間見学・体験を行い、日程を全て修了すると上限3万円まで旅費(交通費・宿泊費)の支援が受けられます。

岐阜県は、今月から全国の大学薬学部3~5年生向けに初の病院・薬局合同インターンシップを開催する。岐阜県病院薬剤師会と薬剤師会への委託事業で、県内各地域の規模や機能の異なる病院・薬局について2日間見学・体験を行うもの。2日間の日程を全て修了すると上限3万円まで旅費(交通費・宿泊費)の支援が受けられる。県は今年度に初めて薬剤師確保の予算を計上しており、同事業を通じて人手不足が深刻な病院薬剤師の確保につなげたい考え。

 

県薬務課は、病院・薬局合同インターンシップの対象を3~5年の薬学部生とした理由について「病院薬剤師について興味を持ってもらい、業務を見てもらう上で3年生以上が良いと考えた」としている。

 

参加者は希望する県内の四つの地区内で、県薬と県病薬が指定する四つの病院、薬局を見学する。2月17~18日は岐阜・西濃地区、19~20日は中濃地区、27~28日は飛騨地区、3月6~7日は東濃地区で、参加人数は各地区3人程度としていたが、四つの地区に8人の学生が応募した。県内と近隣県から3~5年の各学年で参加の申し出があったという。

 

インターンシップでは、▽調剤業務と薬局機能▽病棟業務▽在宅医療▽地域医療と薬薬連携――と四つの病院・薬局を見学・体験することで地域医療を学べるようなプログラムを設計した。

 

岐阜県での薬剤師確保をめぐっては、2022年度の薬剤師偏在指標が0.85と全国平均を下回り、病院薬剤師は0.69と業態偏在に直面している。

 

昨年4月にスタートした第8次医療計画では、今後の施策として薬剤師が不足する病院、薬局に薬剤師を誘致するため、薬剤師や薬学生に対する県内病院、薬局の特徴・魅力の効果的な情報発信や採用活動等への支援を行うことが盛り込まれている。

 

県は薬剤師確保に向け、インターンシップのほか、県内で就職を検討する薬剤師向けに就職フェアをオンデマンド形式で実施している。

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出典:株式会社薬事日報社 

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