【北海道科学大 武田氏ら調査】「非薬剤師」活用拡大に課題~7割で教育プログラムなし
薬剤業務における非薬剤師の活用が注目を集める中、薬局や病院の7割以上で非薬剤師に対する定期的教育プログラムはないことが、武田香陽子氏(北海道科学大学薬学部薬学教育学分野教授)らの調査で明らかになった。薬局や病院で働く薬剤師らを対象に現状を調べたもので、非薬剤師に対する教育も4割は内容不足と認識していた。
調査は、非薬剤師による調剤補助・支援業務の現状を把握する目的で実施した。回答した薬剤師の勤務先は、薬局が66.1% ドラッグストア併設薬局が5.7%、病院等の医療機関が27.7%。非薬剤師の勤務先は薬局が48.8%、ドラッグストア併設薬局が5.3%、病院等の医療機関が43.3%だった。薬剤師が回答した非薬剤師の資格(複数回答可)は、登録販売者が25.1%、医療事務に関する資格が41.2%、「特になし」が48.3%となっていた。
調剤補助・支援者は薬剤師業務を円滑に進める上で重要か薬剤師に聞いたところ、29.5%が「かなり重要」、52.7%が「重要」と回答した。
実際、勤務先に調剤業務の補助や支援を手がける非薬剤師がいるか聞いたところ、薬剤師の69.3%が「いる」、30.7%が「いない」と回答し、多くの施設で活用が広がっていることが明らかになった。
一方、調剤業務の補助や支援を手がける非薬剤師の定期的な教育プログラムがあるか聞いた結果、薬剤師の73.8%が「ない」と回答し、「ある」の26.2%を大きく上回った。教育用教材も「ない」が78.5%を占めた。教育方法(複数回答可)は担当業務実施時に「口頭のみで説明」が69.6%、「教材で都度説明」が29.0%、講義形式が21.6%だった。
現在の非薬剤師への教育内容について薬剤師の3.7%が「十分に足りている」、54.1%が「足りている」と回答する一方、36.0%が「足りていない」、6.3%が「全く足りていない」とし、4割強は教育内容不足を認識していた。
教育担当者を薬剤師に聞いたところ、勤務先薬剤師が59.5%、管理薬剤師・薬局長が32.8%、勤務先事務員が24.8%となっていた。
非薬剤師が手がける業務(複数回答可)は、▽納品された医薬品の検品(74.9%)▽処方箋に記載された医薬品の取り揃え(73.8%)▽納品された医薬品の棚への収納(70.0%)▽棚卸(66.7%)▽レセコンへの処方データ入力(64.2%)▽医薬品発注(57.1%)――などが多かった。
調査結果は3月27日から3日間、福岡市で開かれた日本薬学会第145年会で報告したもの。武田氏は、「今後、薬剤師の対人業務を充実させるためにも、非薬剤師を活用した調剤関連業務の質を担保するためのさらなる教育や体制整備が求められるのではないか」としている。
出典:株式会社薬事日報社
薬+読 編集部からのコメント
非薬剤師による調剤補助・支援業務の現状把握を目的に実施された調査で、薬局や病院の7割以上で非薬剤師に対する定期的教育プログラムはないことが明らかになりました。