ワクチン不足生じない見通し~今冬のインフル・コロナ 厚生労働省
厚生労働省は、8月28日の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発および生産・流通部会で、2025~26年シーズンの季節性インフルエンザと新型コロナウイルスに対する各ワクチンの供給見通しを示した。インフルエンザワクチンでは過去3年分の平均使用量、コロナワクチンも昨年度の使用量を超える供給量となり、「適切に使用すれば不足は生じない」との見通しを示した。
インフルエンザワクチンの供給見通しは約5293万回分で、前シーズンの使用量である約4581万回分を上回る。供給量は9月第5週時点で約3578万回分に達し、10月第1週には過去3年分の平均使用量である約4860万回分を上回る供給見通しを示した。
コロナワクチンは約909万回分となる見込みで、モダリティ別では、mRNAワクチンが3社3製品合わせて約647万回分、組み換え蛋白ワクチン約180万回分、mRNA(レプリコン)ワクチン約82万回分とした。9月第5週で約528万回分が供給され、10月第2週には前シーズンの使用量である約748万回分を上回る供給量になるとした。
これらを踏まえ、厚労省は25~26年シーズンのワクチン供給について、「適切に使用すれば不足は生じない。足下の感染状況とワクチンの需給状況を注視しながら安定供給に努めたい」との見解を示した。
一方、例年と同様、同一バイアルから複数回の使用が可能な製品は効率的な使用に努めること、必要量に見合った量のワクチンを購入するなど、効率的な使用を医療現場に通知等で働きかける方針も示した。
出典:株式会社薬事日報社
薬+読 編集部からのコメント
厚生労働省が、2025~26年シーズンの季節性インフルエンザと新型コロナウイルスに対する各ワクチンの供給見通しを提示。インフルエンザワクチンでは過去3年分の平均使用量、コロナワクチンも2024年度の使用量を超える供給量となり、「適切に使用すれば不足は生じない」との見通しを示しました。