医療

アイフレイル、7割が知らず~1年以内の受診は3割 日本コンタクトレンズ協会

薬+読 編集部からのコメント

日本コンタクトレンズ協会が40~64歳の男女1000人を対象とした「アイフレイル」に関する実態調査の結果を公表。7割が「アイフレイル」という言葉自体を知らず、1年以内の眼科受診率は3割にとどまることが明らかになりました。

日本コンタクトレンズ協会は、40~64歳の男女1000人を対象に「アイフレイル」に関する実態調査を実施した結果を公表した。それによると、7割が「アイフレイル」を知らず、1年以内の眼科受診率は3割にとどまることが明らかになった。

 

主な調査結果を見ると、「アイフレイル」の認知について、「言葉の意味をよく知っている」と答えた人はわずか3.1%にとどまった。

 

「意味をだいたい知っている」の9.6%、「言葉のみ知っている」の16.9%を含めても29.6%で、約7割(70.4%)は「アイフレイル」という言葉自体を知らなかった。

 

直近の眼科受診に関しては、「半年以内」が18.9%、「1年以内」が12.4%で、1年以内に受診した人は合計でも約3割という状況。

 

一方で、「3年よりも前」が37.6%で最も多かった。「忘れた、覚えていない、受診していない」との回答も19.3%に上り、定期的な受診が十分に行われていない実態が明らかになった。

 

受診理由としては、「眼鏡やコンタクトレンズの処方・調整」が34.1%で最多。次いで、「視力の低下や見えにくさを感じた」(12.6%)が続いた。健康診断や人間ドックでの検査は8.4%で、充血・かゆみ・乾燥感などの症状をきっかけとする受診も一定数見られた。

 

「新聞やテレビなどで目の健康の重要性を知り、予防的に受診した」と答えた人は0.7%にとどまり、同協会は「必要に迫られてから受診する人が大半であること、予防や早期発見目的の受診が浸透していない状況が浮き彫りになった」とした。

 

見え方の不満については、遠くの見え方では「ぼやけて見える」(34.4%)が最も多く、「夜間や暗い場所で見えにくい」(22.7%)が続いた。

 

近くの見え方では「小さな文字が読みにくい」(51.5%)が半数を超えてトップとなり、「ピントが合わせづらい」(38.4%)、「スマートフォンやパソコンの画面が見づらい」(26.7%)なども高い割合を占めた。

 

特に近くが見えにくいという自覚があるが視力矯正を行っていない人では、「小さな文字が読みにくい」が65.7%と、全体より10ポイント以上高い結果となった。「不満を抱えながらも、対策を取らずに過ごしている実態が明らかになった」(同協会)としている。

 

見え方の満足度を比較すると、近くが見えにくいという自覚があるが視力矯正を行っていない人では、遠くに比べて近くの見え方の満足度が極めて低く、9割の人が「不満」を抱えていた。

 

遠近両用コンタクトレンズ使用者では、遠くの見え方で54.5%、近くの見え方で49.0%が「満足」と回答しており、矯正により見え方に一定の改善が得られていることがうかがえる結果となった。

 

遠近両用CLについては、全体では「知っている」と回答した人が60.4%にとどまり、約4割はまだ認知していない状況だった。「アイフレイル」を認知している層では67.9%が「知っている」と答えており、全体よりも7ポイント高かった。

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出典:株式会社薬事日報社 

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