薬局・ドラッグストアが減少~6年制卒業者の就職動向 薬学教育協議会
薬学教育協議会は、3月に薬学部の6年制学科を卒業した学生に関する就職動向の調査結果をまとめた。保険薬局への就職は前年に行われた前回調査と同様最も多かったが、全体に占める割合は27.6%とわずかに減少し、ドラッグストアへの就職者割合も1.5ポイント減少した。病院・診療所薬剤部(薬剤科)でも私立大学付属病院・一般病院・一般診療所、国立大学法人付属病院・独立行政法人病院などで就職者数が減少した一方、医薬品関連企業が増えていた。
調査は、昨年に卒業延期となって今年3月に卒業した1176人を含む6年制卒業生9233人に実施したもの。就職したのは7646人(82.8%)と微増だった。
保険薬局は男性が862人、女性が1687人の2549人(27.6%)が就職したが、全体に占める割合は前回調査から0.5ポイント低下し、2年連続で下がった。ドラッグストアの調剤部門も1672人(18.1%)と低下した。病院・診療所薬剤部は、私立大学付属病院・一般病院・一般診療所の就職者数が男性が340人、女性が907人の1247人(13.5%)とわずかに減少したものの、全体に占める割合は0.2ポイント上昇した。
一方、国立大学法人付属病院・独立行政法人病院は男性が90人、女性226人の316人(3.4%)、公立大学法人付属病院・自治体病院・自治体診療所は男性122人、女性259人の381人(4.1%)と就職者数、全体に占める割合は前年度とほぼ変わらなかった。
医薬品関連企業では、医薬情報担当者が前回から46人少ない164人(1.8%)と全体に占める割合は前年から0.3ポイント低下した一方、開発・学術が295人(3.2%)となり、就職者数が増えて全体に占める割合も0.3ポイント上昇した。研究・試験・製造は184人(2.0%)と全体に占める割合が0.4ポイント上昇した。
一般販売業(ドラッグストア等)は131人(1.4%)、卸売販売業は18人(0.2%)だった。
「就職せず」は281人(3.0%)で、「未定(未報告を含む)」1089人(11.8%)となり、就職しない者は1587人と前回調査とほぼ同水準だった。「進学」は212人(2.3%)と全体に占める割合ではやや増加した。
一方、4年制学科の薬学生調査では、就職したのは221人(19.5%)と前回調査から増加し、進学が871人(76.9%)と前回調査に比べ全体の割合が増加していた。就職先は医薬品関連企業や一般販売業(ドラッグストアなど)が多かった。
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出典:薬事日報



薬+読 編集部からのコメント
2025年3月に薬学部の6年制学科を卒業した学生に関する就職動向の調査結果が、薬学教育協議会によってまとめられました。保険薬局への就職は前年の調査と同様最も多かったものの、全体に占める割合は27.6%とわずかに減少し、ドラッグストアへの就職者割合も1.5ポイント減少しました。