調剤賃上げ対応で評価新設 ~ 薬局事務職員はベア5.7% 中央社会保険医療協議会総会
中央社会保険医療協議会は14日の総会で、薬局薬剤師・事務職員の賃上げの実効性を確保するため、2026年度調剤報酬改定で外来・在宅ベースアップ評価料Iを参考に目標とする賃上げに必要な金額の中央値に基づき、調剤基本料1回当たりの新たな評価を設けることを了承した。24年度改定では賃上げ分を調剤基本料3点増点分で対応していた。
昨年末の大臣折衝事項では、26年度改定で診療報酬本体プラス3.09%のうち賃上げ分にプラス1.70%分を充て、26年度、27年度にそれぞれベースアップ3.2%、看護補助者や事務職員は5.7%のベアを実現するための措置を行うことが盛り込まれた。薬局に勤務する40歳未満の勤務薬剤師を対象に26年度、27年度の2年間でプラス3.2%、事務職員を対象にプラス5.7%のベア実現を支援する。▽ベアによる給与増分▽ベアにより増加する賞与の増分の一部▽これらに伴う法定福利費――が診療報酬上の措置に含まれる。
24年度改定では40歳未満の薬剤師が賃上げ対象職種とされ、調剤基本料に上乗せされる形で措置されていたが、薬局の薬剤師・事務職員の確実な賃上げを図る観点から、調剤報酬でも外来・在宅ベースアップ評価料Iと同様の評価体系とすることを了承した。
入院ベースアップ評価料の算定区分は、対象職員の給与総額から外来・在宅ベースアップ評価料Iで得られる見込み金額を除き、延べ入院患者数で割ることで算出されている。薬剤師3.2%、事務職員5.7%の賃上げに向け、医療経済実態調査のデータに基づき、外来・在宅ベースアップ評価料Iと同様の評価体系を検討した場合に必要な点数の分布を算出すると、中央値は処方箋1枚当たり3.9点であった。
また、同一法人が薬局を有する場合にはこれらを通算して給与総額や賃上げ総額を算出した上で、事業所ごとの報酬総額等の指標で按分することを認めるなど、作成業務の負担軽減を図ることとした。
森昌平委員(日本薬剤師会副会長)は「新たな評価が導入されると、その手続きで書類作成などの事務負担が増える懸念がある。事務負担軽減に向け簡素化をお願いしたい」と述べた。
一方、飯塚敏晃委員(東京大学大学院経済学研究科教授)は、病院薬剤師と薬局薬剤師の業態偏在をめぐる問題点を指摘。「偏在の問題に対応できる賃上げ措置になっているのか懸念がある」と述べた。
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出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
薬局薬剤師・事務職員の賃上げの実効性を確保するため、2026年度調剤報酬改定で外来・在宅ベースアップ評価料Iを参考に目標とする賃上げに必要な金額の中央値に基づき、調剤基本料1回当たりの新たな評価を設けることが、中医協総会で了承されました。