日病薬 川上副会長「法改正の困難性ある」 ~ 病院から薬局の薬販売
日本病院薬剤師会の川上純一副会長は2月28日の臨時総会で、病院が保有する在庫医薬品を他の病院や薬局に分譲・販売することに関する規制緩和の要望に対し、「法改正の困難性がある」と否定的な見解を示した。
1874年に制定された医制には「医師たるものは自ら薬をひさぐ(売る)ことを禁ず」との条文があり、現在の医薬品医療機器等法にも残存している。これを踏まえ、川上氏は「法改正をしてまで在庫問題に対応しなければならないのかは、慎重に考える必要がある」と述べた。近畿ブロックの長谷川晃司代議員による代表質問への答弁。
長谷川氏は、病院から他の病院や薬局への医薬品の分譲・販売が規制されていることで、病院には在庫がある一方、薬局側には在庫がない医薬品を院外処方とする場合、「薬局での投薬が遅れる、あるいは患者が他の薬局を探さざるを得ないなど、患者に不利益や負担が生じるケースが散見される」と問題提起した。
また、納品単位数に満たない高額医薬品を病院で調剤する際には、「余剰分が不良在庫となり、使用されないまま期限切れで廃棄せざるを得ない場合があり、病院経営を圧迫する要因となっている」と指摘し、病院の在庫医薬品の分譲・販売を可能とする規制緩和を要望した。
これに対し川上氏は、病院による在庫医薬品の分譲・販売が可能になれば、「転売ビジネスが発生する恐れがある」と指摘した。薬局に在庫がない場合は、「院内処方を行うという手があるのではないか」とも提案した。
在庫医薬品の廃棄が病院経営に与える影響についても、全国大学医学部長・病院長会議が2024年の1年間のデータをもとに実施した大学病院経営に関するアンケート調査結果を紹介し、「1病院当たり薬価10万円以上の高額医薬品の購入費は約60億円に上るが、使用されずに廃棄される薬剤のコストは約0.02%程度で、決して高い水準ではない。病院経営を圧迫する要因は他にもあるのではないか」と述べた。
出典:薬事日報


薬+読 編集部からのコメント
病院が保有する在庫医薬品を他の病院や薬局に分譲・販売することに関する規制緩和の要望に対し、日本病院薬剤師会の川上副会長は臨時総会で「法改正の困難性がある」と否定的な見解を示しました。