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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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患者さんから感謝される薬剤師になるには?
患者さんから感謝される薬剤師になるには?
調剤薬局に勤務して3年が経ちひと通り業務にも慣れましたが、最近やりがいを感じられずにいます。患者さんからクレームを言われることはあっても感謝されることはないし、誰かの役に立てている実感がもてません。もっと患者さんに感謝されたい、「ありがとう」と言ってほしいと考えてしまうのは甘えでしょうか。患者さんに感謝されたり頼られたりするにはどんな薬剤師になればいいのか、患者さんとの向き合い方を教えてください。

Answer
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薬剤師になりたての頃を思い出してみて
どんなに落ち込んでも仕事がうまくいかなくても、患者さんから感謝の言葉をもらうと「また頑張ろう」と思って前向きになれる——そんな思いの薬剤師は少なくないと思います。私自身も同じですから、感謝されたいという相談者さんの気持ちはよくわかります。でも、相談者さんがやりがいを感じられなくなっているのは、患者さんから感謝されないことだけが理由でしょうか?
 
ここは初心に戻ってみてほしいと思います。薬剤師になってすぐの頃、どんな事に満足し、やりがいを感じましたか。当時は今の何倍も、頑張っていたのではないでしょうか。「全力投球」という言葉がぴったりくるほどにがむしゃらに勉強して、怒られても落ち込んでもくじけずに続けてきたのではないかと思います。
 
その頃患者さんからもらった感謝の言葉を思い出してほしいのです。薬剤師として十分な経験がなく、投薬時の対応にも不安やぎこちなさが残る時、患者さんは相談者さんの一生懸命さや真摯な態度、熱意、温かさを感じて「ありがとう」と言ってくれたのではないでしょうか。
 
もしかしたら、今の相談者さんには、当時のような熱さや真剣さが足りなくなっているのかも。仕事に慣れてきたがゆえに応対が事務的・機械的になっていませんか。仕事としての薬剤師業務に特化してしまい、人と人との触れあいや思いやりを見失っている可能性があるように思えます。
 

ひとりの人として信頼される薬剤師を目指して
私は、患者さんへの思いやりを表すために大切なのは、患者さんの気持ちに寄り添うことだと思っています。薬局で服薬指導を受けることは、患者さんにとっては当たり前のこと。薬剤師が日々研鑽を積み知識やスキルを高めるのは、患者さんに適切な薬物治療を提供するために当然のことです。
 
厳しいようですが、そこで感謝されたいと思っているとしたら考えを改めたほうが良いかも。薬物治療に関するサービスが十分なことに加えて、人として心が温かくなるような瞬間に出会ったとき、患者さんは思わず感謝したくなるのではないでしょうか。
 
相談者さんには、一度原点に戻って、患者さんの気持ちを推察して、患者さんが求めていること・喜んでくれることを積極的にやってみてほしいと思います。
 
決して難しいことでなく、服薬指導以外の、ごくごくささいなこと。たとえば、笑顔で挨拶する、他愛もない日常の会話をする、などなど。何気ない声掛けやちょっとした気配りが患者さんの心に触れて、「嬉しい」「ありがとう」「また来るね」といった言葉が返ってくるのではないでしょうか。
 
相談者さんの気の持ちよう、心がけ次第で感謝される機会が増えると思います。薬剤師である前に、ひとりの人として頼りにされるよう、日頃から思いやりの心を持って患者さんと接することが大切だと思います。応援しています、頑張ってください。
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思いやりの心を忘れずに行動すれば、患者さんに感謝されたり信頼されたりする薬剤師になれます。
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村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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