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困ったときに薬(やく)立つ、薬剤師の接遇・マナー
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Q130 電話で服薬指導をする際の注意点
Q130 電話で服薬指導をする際の注意点
「0410対応」により、電話で服薬指導をすることになりました。対面で行うのが当たり前だったので、慣れない電話での服薬指導でちゃんと伝わるか不安です。

Answer
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声のトーンやスピードの変化に注意して「心の声」を聴きましょう
「0410対応」により、すでにオンライン服薬指導を行っている薬局も多いと思います。2020年9月1日、改正医薬品医療機器等法(薬機法)が施行になり、オンライン服薬指導とともに服薬期間中のフォローアップの義務化も始まりました。今後、電話での服薬指導の機会が増えていくことが予想されます。早めに不安を解消して、自信を持って対応できるようになりましょう。
 
薬局で服薬指導をする際は、何を指導するか項目を考え、患者さんとのやり取りをイメージしてから患者さんの前に出ると思います。電話の場合も基本は同じです。質問や指導事項を事前に決めてから、電話をかけましょう。
 
電話で話すときのコツは、患者さんの話し方にあわせる「ペーシング」を意識することです。患者さんがゆっくり話せば、自分も同じようにゆっくり話す。声のトーンや大きさも同じようにしましょう。ほんの少し意識するだけで、たとえ顔が見えなくても患者さんは「話しやすい」と感じて安心してくれるため、うまくコミュニケーションがとれるようになります。
 
患者さんからの質問に答えているうちに自分が伝えるべき内容を忘れてしまった、ということがないように、指導項目等を事前にメモしておくのはもちろん、伝え終わった項目にチェックを入れたり患者さんの話をメモしたりして、落ち着いて話ができるように自分なりに工夫することも大切です。
 

息遣いや間合いに意識を向け、理解度を確認するひと手間を
服薬指導中、患者さんの顔や姿が見えないことも薬剤師のみなさんが戸惑うポイントかもしれません。指導内容がきちんと伝わっているか、患者さんが説明を理解できているかなどを、声で判断するしかないわけです。これはなかなかハードルが高いですね。
 
電話では、患者さんの声のトーンやスピードの変化を聞き逃さないように注意します。たとえ顔や表情が見えなくても、話し方や返事のタイミングなどに気持ちがあらわれるものです。
 
患者さんの理解度を確認するポイントの一つは間合いです。返事がすぐに返ってこない、口ごもる、というような場合は、理解できていない、不安を抱えている、疑問がある、というような思いが推察できます。患者さんが目の前にいるつもりで話し方や息遣いに意識を向けて、患者さんの「声」や音にならない「心の声」に耳を澄ましましょう。
 
電話での服薬指導に慣れてくれば、ちょっとした変化にも敏感に反応できるようになると思います。慣れるまでは、積極的に「ここまでで何かわからないことはありませんか」「次のお薬の説明をしてもよろしいですか」などと一つの話題ごとに確認するひと手間がかかせません。声をかけながら進めると、患者さんも安心して指導を受けられると思います。
<この記事を読んだ方におすすめ>
患者さんの話し方や息遣いから「心の声」を推察して、一区切りごとに理解度を確認しましょう。
患者さんの話し方や息遣いから「心の声」を推察して、一区切りごとに理解度を確認しましょう。

村尾 孝子
村尾 孝子(むらお たかこ)
薬剤師、医療接遇コミュニケーションコンサルタント。
株式会社スマイル・ガーデン代表取締役。
薬剤師として総合病院薬剤部、漢方調剤薬局、調剤薬局で20年以上にわたり調剤、患者応対を経験。管理薬剤師として社員の人材育成に注力する。
現在は医療現場経験を活かし、医療接遇コミュニケーションコンサルタントとして活躍中。
マイナビ薬剤師・連載コラムが書籍化された、
「患者さん対応のプロをめざす! 『選ばれる薬剤師』の接遇・マナー」が
2017年7月19日 同文舘出版より発売。
株式会社スマイル・ガーデン : https://smile-garden.jp/
ブログ「いつもワクワク Always Smiling!」: https://smilegrdn.exblog.jp/
薬剤師さんからの質問大募集!村尾孝子先生が、あなたの質問にお答えします
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