薬剤師のホンネ座談会 更新日:2015.03.09公開日:2014.08.11 薬剤師のホンネ座談会

vol.5
薬剤師さんの悩み、といえば必ず出てくる疑義照会の問題。ひとむかし前に比べれば病院側の意識もかなり変わってきていますが、まだまだ驚くような対応をするドクターもいるようです。
今回は実際にあったドクターのユニークな対応ぶりや薬局ごとの疑義照会方法、苦手意識を持たないためにはどうすればいいかについてうかがいました。

★参加者プロフィール★

悩ましい!? 疑義照会あれこれ
Aさん 漢方専門で一般的な使い方と違う使い方をする先生も、疑義照会を受け付けないケースが多いですね。「私から説明してあるから、何も言わずに薬だけ渡して」ときっぱり言い切られてしまう。確かに、漢方は中途半端な知識じゃ太刀打ちできないから指示された通りに処方するしかないんですけど…。
Bさん 漢方はそういうことが多いですね。患者さんも、先生の独自の治療法だったり薬の選定を求めて来ているので、よほどのことがない限り疑義照会はしないようにしています。
Cさん うちはファックスで問い合わせることが多いんですが、大病院の場合は薬剤部を通したりして「いつ返事が来るんだろう」「ちゃんと先生のところに渡っているのかな」ってソワソワします。
Aさん 薬剤部がある病院でも、急いでいるときは「先生に直接問い合わせしたい!」と思いますね(笑)。

「疑義照会は苦手」が多数派?
Cさん うちは営業時間が長いので、病院の診察時間が終わってしまっていることも多くて。応援で1日だけ入った店舗でその日中に照会の返事が来ないと、引き継ぎになってしまうんです。事務の人がいないから薬歴の入力まで一人で全部こなさないといけないので、時間的なことを考えて流してしまうこともあって……。もともと疑義照会が得意な方じゃないので、余計に避けてしまっているかも。
Bさん 私もそんなに得意じゃないですね。疑義照会が苦手っていう人、結構いますよね?
Aさん 多いですね。一緒に働いている若い人たちには、「なにか変だな?」って思ったらすぐに照会しなさいといつも言っていますが、どうしても私や先輩に聞いてくるんです。接遇と同じで照会もコツがあるので、ある程度数をこなして慣れることって大切なんですけど。

Bさん 慣れもあるかもしれませんが、若くても聞き方が上手で、スムーズに照会できる人、いますよね。
Aさん うちにもいますよ。彼女は昔、ディズニーランドでキャストのアルバイトをしていたことがあるみたいで、コミュニケーション力抜群なんです。反対に、30代である程度ベテランの人なのに「人と接する仕事が嫌いだから裏方で調剤だけやっていたい」と言い切る人もいました。
Bさん 昔はある意味それでも通っていたかもしれません。今も薬剤師不足ですからね。でもこれからどんどん薬局が増えて、薬剤師も飽和状態になったら、そういう姿勢ではやっていけなくなるかもしれませんね。