地域連携薬局、5割が予定~専門機関連携はわずか1割
府薬務課調査
今年8月1日から施行される薬局認定制度について、地域連携薬局の認定申請を予定している薬局が703軒(47.9%)と約5割であることが、大阪府が昨年実施した現状把握に関するアンケート調査で明らかになった。専門医療機関連携薬局の認定申請を予定している薬局は213軒(14.5%)と1割強にとどまった。府薬務課は、「アンケートの結果に沿った軒数を想定し、審査の手続きができるように体制を整えていきたい」としている。
12日の定例会見で調査結果を示したもの。対象は2020年度の府薬事講習会(ウェブ)開催の受講希望者で、府内全域の薬局4299軒に案内ハガキを送付し、このうち1468軒(34.1%)が受講してアンケートに回答した。
地域連携薬局の認定申請について尋ねたところ、「予定あり」が703軒(47.9%)となった。このうち2021年度中に申請予定が193軒(13.1%)、時期未定が510軒(34.7%)、「予定なし」は147軒(10.0%)、「分からない」が618軒(42.1%)となった。
専門医療機関連携薬局の認定申請については、「予定あり」が213軒(14.5%)、21年度中の申請予定は24軒(1.6%)、時期未定が189軒(12.9%)、「予定なし」は561軒(38.2%)、「分からない」が694軒(47.3%)となった。
現在勤務する薬局のオンライン服薬指導の実施については、「はい」が131軒(8.9%)、「いいえ」が1242軒(84.6%)、「分からない」が95軒(6.5%)とオンライン服薬指導の実施は1割に満たなかった。
また、「健康サポート薬局」であると回答したのは184軒(12.5%)と約1割にとどまった。そうでない薬局は809軒(55.1%)で、このうち届け出予定がある薬局は423軒(28.8%)、予定のない薬局は386軒(26.3%)、分からないが475軒(32.4%)となった。
健康サポート薬局として届け出がない理由(複数回答)としては、「研修終了薬剤師がいない」160軒(41.5%)、「日常業務が忙しい」151軒(39.1%)、「地域の健康増進のためのイベントに関わることが困難」113軒(29.3%)、「届け出に必要な書類が分かりにくいため」51軒(13.2%)、「届け出をするメリットが分からない」41軒(10.6%)、「府民に十分認知されていない」19軒(5.0%)の順となった。
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出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
大阪府が昨年実施した現状把握に関するアンケート調査によると、2021年8月1日から施行の薬局認定制度について、地域連携薬局の認定申請を予定している薬局が703軒(47.9%)と約5割、専門医療機関連携薬局の認定申請を予定している薬局は213軒(14.5%)と1割強にとどまっていることが明らかになりました。アンケート対象は2020年度の府薬事講習会(ウェブ)開催の受講希望者で、大阪府内全域の薬局4299軒に案内ハガキを送付し、このうち1468軒(34.1%)が受講してアンケートに回答したものとなります。大阪府薬務課は、「アンケートの結果に沿った軒数を想定し、審査の手続きができるように体制を整えていきたい」としています。