【日薬調査】処方箋受付の減少幅拡大~緊急事態宣言が影響
日本薬剤師会が全国160薬局を対象に新型コロナウイルス感染症による薬局経営への影響を調査した結果、昨年12月、今年1月は処方箋受付回数、技術料、薬剤料等のいずれも前年同月比で減少していたことが分かった。
昨年6~10月調剤分までは回復傾向が見られたが、感染拡大の第3波で11月に再び減少に転じ、2度目の緊急事態宣言が発令された今年1月には減少幅が拡大していた。
昨年12月は薬剤料等が0.2%増とプラスに転じた。技術料は7.4%減、処方箋受付回数は13.0%減となったものの、11月の9.8%減、14.7%減からは減少幅が縮小した。しかし、全国で緊急事態宣言が発令された今年1月は薬剤料等が2.1%減、技術料が11.1%減、処方箋受付回数が16.1%減と悪化した。
安部好弘副会長は14日の定例会見で、「第1波の緊急事態宣言では処方箋受付回数が20%を超える落ち込みがあったが、1月はそれに次ぐ影響が見られたと言える」と述べた。
今後の見通しについては、「感染拡大の第4波で急激な伸びが示されているため、2月以降も影響が出てくる。高齢者向けワクチン接種が始まるので、それに期待しながら推移を見ていきたい」と述べた。
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出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
全国の160薬局を対象に日本薬剤師会が、新型コロナウイルス感染症による薬局経営への影響を調査した結果、2020年12月、2021年1月は処方箋受付回数、技術料、薬剤料等のいずれも前年同月比で減少していたことが判明。2020年6~10月調剤分までは回復傾向が見られましたが、第3波による感染拡大で11月に再び減少に転じ、2度目の緊急事態宣言が発令された2021年1月には減少幅が拡大した形です。今後の見通しについて安部副会長は「高齢者向けワクチン接種が始まるので、それに期待しながら推移を見ていきたい」と述べています。