全都道府県で80%以上~後発品促進の新目標示す【厚生労働省】
厚生労働省は27日、経済財政諮問会議の経済・財政一体改革推進委員会社会保障ワーキング・グループに、2023年度末までに後発品の数量シェアを全都道府県で80%以上とする新たな目標を示した。後発品メーカーの不祥事による後発品使用割合の変化や傾向を注視した上で、地域や医療機関別の使用割合も見える化し、後発品の普及が遅れている地域を底上げする。
後発品をめぐっては、昨年9月までに使用割合80%の達成を目指していたが、実績は78.3%と届かなかった。
15日に開かれた財政制度等審議会財政制度分科会と26日の経済財政諮問会議では、80%の使用割合達成後の目標設定に遅れが見られると指摘があり、早期の目標設定と使用促進に向けた強力な追加措置が求められていた。
厚労省は、小林化工や日医工など後発品メーカーの不祥事により、後発品に対する信頼が低下していることや、都道府県別では使用割合にばらつきが見られているとの課題を提示。
その上で、後発品メーカーの不祥事による後発品使用割合の変化や傾向を注視した上で、23年度末までに全都道府県で数量シェア80%以上の達成を目指す方針を示した。
今年度中には、後発品の使用割合を見える化するため、地域や医療機関などに着目して拡大する取り組みを実施していく。
具体的には、ナショナルデータベース(NDB)を用いて都道府県、二次医療圏、年齢、薬効分類、医療機関等に区分して後発品使用割合の見える化も検討する方向だ。
分析結果を都道府県に提供することによって、都道府県は後発品安心使用促進協議会や保険者協議会などの場において使用促進策に活用し、全体の底上げを図る。
また、バイオ後続品についても新たな目標のあり方を検討する方針である。
出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
4月27日、厚労省では経済財政諮問会議の経済・財政一体改革推進委員会社会保障ワーキング・グループに、2023年度末までに後発品の数量シェアを全都道府県で80%以上とする新たな目標を提示しました。後発品メーカー不祥事による後発品使用割合の変化や傾向を注視した上で、地域や医療機関別の使用割合も見える化し、後発品の普及が遅れている地域を底上げする目的があります。後発品をめぐっては、2020年9月までに使用割合80%の達成を目指していましたが、実績は78.3%と届きませんでした。