薬学部の学費は私立大学で年間200万円程度かかるといわれていますが、実際には大学によって差があります。文系学部などと比較すると高額なため、年間にどのくらい学費がかかるのかは、大学選びにおいて重要なポイントです。また、奨学金制度や特待生制度を設けている学校もあるため、上手に活用することで安心して薬学部に通いやすくなるでしょう。
本記事では、全国にある国公立大学・私立大学の薬学部の学費や、6年間の学費総額、学費が安い・高い大学ランキングを紹介するとともに、学費免除になる特待生制度や奨学金制度、学費が払えないときの対処法などについて詳しく解説します。
1.薬学部の学費はなぜ高い?
薬学部の学費は、文系大学や他の学部に比べて高い傾向にあります。理由のひとつとして、通学期間が長いことが挙げられるでしょう。
薬剤師免許を取得するには、原則として6年間大学に通わなければなりません。4年制の薬学部は卒業しても薬剤師免許の取得につながらないため、6年制の薬学部に通うとなると、一般的な4年制の大学に行くよりも2年間分多く学費が発生することになります。
🔽 薬学部の6年制と4年制の違いについて解説した記事はこちら
また、理系学部に共通することではありますが、薬学部では座学による講義以外に、実験や実習の授業があります。化学実験や動物実験を行うための設備費、病院や薬局で実習を行うための実習費などがかかる点も、学費が高くなる要因でしょう。
2.薬学部の学費を大学別に紹介
文部科学省の「薬学部における修学状況等」によると、2024年度時点で薬学部のある大学は合計78校です。内訳は国立大学が14校、公立大学が5校、私立大学が59校となっています。
参考として、国立大学・公立大学・私立大学の薬学部の入学料や授業料、6年間にかかる学費を見てみましょう。

2-1.国立大学薬学部の学費
国立大学薬学部の学費は、6年間で約350万円(入学料28万2,000円、年間授業料53万5,800円)です。
国立大学の学費は、文部科学省の「国立大学等の授業料その他の費用に関する省令」で標準額が定められているものの、各国立大学法人ごとに最大20%までの引き上げが可能です。
薬学部がある国立大学のうち、千葉大学については、2020年4月以降の入学者の年間授業料が約10万円値上げされています。
2024年度時点における大学ごとの学費は、以下のとおりです。
大学名 | 入学料 | 年間授業料 | 6年間の 学費 |
---|---|---|---|
北海道大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
東北大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
千葉大学 | 28万2,000円 | 64万2,960円 | 413万9,760円 |
東京大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
富山大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
金沢大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
京都大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
大阪大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
岡山大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
広島大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
徳島大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
九州大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
長崎大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
熊本大学 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
※「6年間の学費」は、2025年1月時点の情報をもとに、入学料と授業料6年間分を合算した金額を記載しています。金額の詳細については、各大学の公式サイトも必ず併せてご確認ください。
なお、入学料と授業料以外にも、保険料や後援会費、通学費、一人暮らしをする場合の生活費、教科書代などが必要になる点は念頭に置いておきましょう。
2-2.公立大学薬学部の学費
公立大学薬学部の学費は、6年間で340~400万円前後です。大学と住まいの場所によって、入学料に違いがあります。
2024年度時点における大学ごとの学費は、以下のとおりです。
大学 | 住まい | 入学料 | 年間授業料 | 6年間の 学費 |
---|---|---|---|---|
岐阜薬科大学 | 市内 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
市外 | 50万4,000円 | 53万5,800円 | 371万8,800円 | |
静岡県立大学 | 県内 | 14万1,000円 | 53万5,800円 | 335万5,800円 |
県外 | 36万6,600円 | 53万5,800円 | 358万1,400円 | |
名古屋市立大学 | 市内 | 23万2,000円 | 53万5,800円 | 344万6,800円 |
市外 | 33万2,000円 | 53万5,800円 | 354万6,800円 | |
和歌山県立医科大学 | 県内 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
県外 | 75万2,000円 | 53万5,800円 | 396万6,800円 | |
山陽小野田市立 山口東京理科大学 |
市内 | 14万1,000円 | 53万5,800円 | 335万5,800円 |
市外 | 28万2,000円 | 53万5,800円 | 349万6,800円 |
※「6年間の学費」は、2025年1月時点の情報をもとに、入学料と授業料6年間分を合算した金額を記載しています。金額の詳細については、各大学の公式サイトも必ず併せてご確認ください。
2-3.私立大学薬学部の学費
私立大学薬学部の学費は、6年間で1,000万円以上かかるところも多く、入学金や授業料のほかに、教育充実費、施設設備費、実験実習費などが必要な場合があります。
ここでは、2025年1月時点で各大学のウェブサイトに掲載されている情報をもとに、諸経費を除く学費について一覧にまとめました。詳しい情報を確認したい場合は、各大学のウェブサイトをご確認ください。
大学名 | 入学料 | 初年度の 授業料等 |
2~6年次の 年間授業料等 |
6年間の 学費 |
---|---|---|---|---|
北海道医療大学 | 30万円 | 160万円 | 190万円 | 1,140万円 |
北海道科学大学 | 20万円 | 155万円 | 195万円 | 1,150万円 |
青森大学 | 20万円 | 172万円 | 172万円 | 1,052万円 |
岩手医科大学 | 35万円 | 182.5万円 | 189.5万円 | 1,165万円 |
東北医科薬科大学 | 40万円 | 182.5万円 | 182.5万円 | 1,135万円 |
医療創生大学 | 40万円 | 156万円 | 200万円 | 1,196万円 |
奥羽大学 | 20万円 | 150万円 | 150万円 | 920万円 |
国際医療福祉大学 | 30万円 | 145万円 | 163万円 | 990万円 |
高崎健康福祉大学 | 25万円 | 186万円 | 194万円 | 1,181万円 |
城西大学 | 30万円 | 197.1万円 | 207.1万円 | 1,263万円 |
日本薬科大学 | 230万円 | 200万円 | 1,230万円 | |
順天堂大学 | 30万円 | 200万円 | 200万円 | 1,230万円 |
城西国際大学 | 40万円 | 161.6万円 | 209.6万円 | 1,250万円 |
千葉科学大学 | 30万円 | 187万円 | 193万円 | 1,182万円 |
東京理科大学 | 30万円 | 214.5万円 | 214.5万円 | 1,317万円 +実習費等 |
東邦大学 | 40万円 | 183万円 | 205万円 | 1,248万円 |
日本大学 | 40万円 | 205万円 | 205万円 | 1,270万円 |
北里大学 | 40万円 | 195万円 | 205万円 | 1,260万円 |
慶應義塾大学 | 20万円 | 237万円 | 237万円 | 1,442万円 |
昭和大学 | 60万円 | 140万円 | 200万円 | 1,200万円 |
昭和薬科大学 | 35万円 | 198万円 | 198万円 | 1,223万円 |
帝京大学 | 36.8万円 | 213.5万円 | 213.5万円 ※6年次のみ 203.3万円 |
1,308万円 |
帝京平成大学 | 35万円 | 203万円 | 203万円 | 1,253万円 |
東京薬科大学 | 40万円 | 194万円 | 194万円 | 1,204万円 |
星薬科大学 | 40万円 | 193万円 | 193万円 | 1,198万円 |
武蔵野大学 | 18万円 | 192.6万円 | 190~ 207万円 ※年次により 金額が異なる |
1,227万円 |
明治薬科大学 | 40万円 | 192万円 | 202万円 | 1,242万円 |
湘南医療大学 | 33万円 | 195万円 | 195万円 | 1,203万円 |
横浜薬科大学 | 40万円 | 195万円 | 201万円 | 1,240万円 |
岐阜医療科学大学 | 20万円 | 195万円 | 195万円 | 1,190万円 |
新潟薬科大学 | 30万円 | 210万円 | 210万円 | 1,290万円 |
北陸大学 | 20万円 | 195万円 | 195万円 | 1,190万円 |
愛知学院大学 | 20万円 | 210万円 | 220~ 230万円 ※年次により 金額が異なる |
1,350万円 |
金城学院大学 | 20万円 | 204万円 | 198万円 ※6年次のみ 188万円 |
1,204万円 |
名城大学 | 20万円 | 190万円 | 190万円 ※5年次のみ 220万円 |
1,190万円 |
鈴鹿医療科学大学 | 30万円 | 190万円 | 210万円 | 1,270万円 |
京都薬科大学 | 40万円 | 180万円 | 180万円 | 1,120万円 |
同志社女子大学 | 26万円 | 198万円 | 225.8万円 | 1,353万円 |
立命館大学 | 20万円 | 219.68万円 | 239.68万円 | 1,438万円 |
大阪医科薬科大学 | 40万円 | 180万円 | 180万円 | 1,120万円 |
大阪大谷大学 | 40万円 | 181万円 | 181~ 199万円 ※年次により 金額が異なる |
1,180万円 |
近畿大学 | 25万円 | 205.2万円 | 208.2~ 220万円 ※年次により 金額が異なる |
1,301万円 |
摂南大学 | 45万円 | 186万円 | 196万円 | 1,211万円 |
神戸学院大学 | 40万円 | 181.5万円 | 187.5万円 | 1,159万円 |
神戸薬科大学 | 40万円 | 200万円 | 200万円 | 1,240万円 |
姫路獨協大学 | 30万円 | 180万円 | 180万円 | 1,110万円 |
兵庫医科大学 | 20万円 | 190万円 | 190万円 | 1,160万円 |
武庫川女子大学 | 20万円 | 190.1万円 | 210.32万円 | 1,262万円 |
就実大学 | 27万円 | 198万円 | 198万円 | 1,215万円 |
広島国際大学 | 25万円 | 182万円 | 196万円 | 1,187万円 |
福山大学 | 20万円 | 186万円 | 186万円 | 1,136万円 |
安田女子大学 | 10万円 | 184万円 | 184万円 | 1,184万円 +実習費 |
徳島文理大学 | 40万円 | 187万円 | 187万円 | 1,162万円 |
松山大学 | 20万円 | 180万円 | 180万円 | 1,100万円 +実習費 |
第一薬科大学 | 30万円 | 171万円 | 201万円 | 1,206万円 |
福岡大学 | 40万円 | 164万円 | 208.711~ 209.561万円 ※年次により 金額が異なる |
1,250万円 |
長崎国際大学 | 25万円 | 171万円 | 198万円 | 1,186万円 |
崇城大学 | 30万円 | 160万円 | 200万円 | 1,190万円 |
九州医療科学大学 | 30万円 | 150万円 | 150万円 ※5年次のみ 180万円 |
960万円 |
※「6年間の学費」は、2025年1月時点の情報をもとに、入学料と6年間分の授業料などを合算した金額(小数点以下四捨五入)を記載しています。
※入学金や授業料とは別に、教育充実費、施設設備費、実験実習費などを設けている大学については、それらの費用を「初年度の授業料等」「2~6年次の年間授業料等」に含めています。
※上記の一覧表に記載されている金額以外の費用が必要となる場合があります。金額の詳細については、各大学の公式サイトも必ず併せてご確認ください。
なお、後援会費や学友会費などの諸経費をはじめ、上記の一覧表には記載されていない費用が別途必要な場合もあるため、詳細については各大学のホームページを確認しましょう。
2-4.私立大学薬学部の学費ランキング
上記の一覧表をもとにした、私立大学薬学部の学費ランキングを紹介します。6年間の学費が安い大学は、以下のとおりです。
順位 | 大学名 | 6年間の学費 |
---|---|---|
1位 | 奥羽大学 | 940万円 |
2位 | 九州医療科学大学 | 960万円 |
3位 | 国際医療福祉大学 | 990万円 |
6年間の学費が高い大学は、以下のとおりです。
順位 | 大学名 | 6年間の学費 |
---|---|---|
1位 | 慶應義塾大学 | 1,442万円 |
2位 | 立命館大学 | 1,438万円 |
3位 | 同志社女子大学 | 1,353万円 |
なお、前述のとおり、表に記載している学費以外の費用が必要となる場合があるため、上記のランキングはあくまで参考程度にお考えください。
薬学部の学費は、大学によって差があります。その理由は、教育方針や設備投資、大学の立地などさまざまでしょう。
学費が高額なため、学生によってはアルバイトで学費をまかなおうと考える人もいるかもしれません。しかし、薬学部は授業や実習が多く、アルバイトで学費を補うには限界があります。
勉学をおろそかにすると進級に影響する可能性もあるため、学費に不安がある場合は特待生制度や奨学金制度の利用を検討するのがおすすめです。
3.薬学部の学費が免除になる特待生制度とは
特待生制度とは、成績が優秀な学生を対象に、学費や入学金などを大学側が免除したり減免したりする制度のことです。
大学によって、資格特待生制度や特別給付奨学金制度、給付型奨学金制度といった呼び方があり、減免される金額や選抜の条件などが異なります。
一般的に、特待生の選抜は、入学試験や在学中での試験の成績で選ばれます。入学試験時に特待生を選ぶ薬学部はそれほど多くないかもしれませんが、特待生制度の選抜を兼ねた入学試験を実施しているところもあります。入学時の特待生制度を利用したい場合は、どのような試験方式で選抜されるのかなどを確認しましょう。
薬学部2年生以降については、大学によって、成績が優秀な学生に対して特待生制度を設けています。数名の学生に対して授業料の全額もしくは半額免除をしている大学もあるため、大学のウェブサイトなどで確認しましょう。
参照:令和4(2022)年度入試より入学時特待生制度(薬学部)が始まります|大阪医科薬科大学
参照:学生納付金(入学金・授業料等)・奨学金・学費減免 入試情報|東邦大学
4.薬学部の学費をサポートする奨学金制度とは
薬学部の学費をサポートする奨学金制度には、大学が設けている制度のほか、日本学生支援機構や民間団体などが設けている制度があります。
また、奨学金制度には、給付型と貸与型の2種類があり、給付型は返済の義務がなく、貸与型は卒業後、全額返還する仕組みとなっています。代表的な奨学金制度の特徴について見ていきましょう。

4-1.日本学生支援機構の奨学金制度
日本学生支援機構の奨学金制度は、給付型と貸与型の2種類があります。返済不要な給付型の奨学金は、国公立または私立、自宅通学または自宅外通学のほか、世帯の所得金額の区分によって月額が異なります。
区分 | 国公立 | 私立 | ||
---|---|---|---|---|
自宅通学 | 自宅外通学 | 自宅通学 | 自宅外通学 | |
第1区分 | 2万9,200円 (3万3,300円) |
6万6,700円 | 3万8,300円 (4万2,500円) |
7万5,800円 |
第2区分 | 1万9,500円 (2万2,200円) |
4万4,500円 | 2万5,600円 (2万8,400円) |
5万600円 |
第3区分 | 9,800円 (1万1,100円) |
2万2,300円 | 1万2,800円 (1万4,200円) |
2万5,300円 |
第4区分 (多子世帯に限る) |
7,300円 (8,400円) |
1万6,700円 | 9,600円 (1万700円) |
1万9,000円 |
※上表のカッコ内の金額は、生活保護を受けている生計維持者と同居している人、社会的養護を必要とする人で児童養護施設などから通学する人が対象
参照:給付奨学金の支給額|独立行政法人日本学生支援機構
返済が必要な貸与型の奨学金は、無利子の第一種と有利子の第二種があり、併用も可能です。また、入学した月の分の奨学金の月額に、一時金として増額して貸与する入学時特別増額貸与奨学金もあります。
第一種は、国公立または私立、自宅通学または自宅外通学によって貸与月額が異なりますが、第二種の貸与月額は、大学であれば月額2万円~12万円から選択でき、私立大学薬学部の場合は14万円まで増額が可能です。
参照:貸与奨学金(返済必要)|独立行政法人日本学生支援機構
4-2.大学が設ける奨学金制度の例
大学が設けている奨学金制度の一例として、慶應義塾大学のケースを見てみましょう。
複数の学部がある慶應義塾大学には、各学部生が利用できる奨学金制度がありますが、薬学部・薬学研究科に在籍する学生だけを対象とした給付型の奨学金制度も複数設けられています。
薬学部に通う2年生以上の学生と大学院に通う学生が対象となっており、学部生の場合は年額10万円~20万円が支給されます。
参照:奨学金|慶應義塾大学 薬学部・薬学研究科
🔽 薬学生の奨学金について詳しく解説した記事はこちら
4-3.高等教育の修学支援新制度
2020年4月から実施されている「高等教育の修学支援新制度」とは、進学を希望する子供が家庭の経済状況によらず、大学や短期大学、高等専門学校(4・5年)、専門学校へ進学できるようにするための制度です。
返済の必要がない給付型の奨学金で、2024年度からは扶養する子供が3人以上いる世帯や私立の理工農系学部などに通う学生などについて対象を広げ、中間層への支援が拡大されました。
高等教育の修学支援新制度では、世帯収入や家族構成などによって支援額が異なります。4段階に分かれており、文部科学省「高等教育の修学支援新制度について」によれば、本人(18歳)、父(給与所得者)、母(無収入)、中学生の4人家族の場合、以下のような給付型奨学金と授業料の減免を受けられます。
世帯年収目安 | 給付型奨学金 | 授業料減免 | |
---|---|---|---|
~約270万円 | 91万円 | 70万円 | |
~約300万円 | 61万円 | 47万円 | |
~約380万円 | 30万円 | 23万円 | |
~約600万円 (2024年度から開始) |
多子世帯 | 23万円 | 18万円 |
私立理工 農系大学 |
文系との授業料差額 |
世帯収入や家族構成のほか、通う学校、出席率、成績などによって支援の可否が決まります。2025年度からは、多子世帯の学生などについて所得制限が撤廃され、さらに対象が拡充されるため、詳しくは文部科学省のウェブサイトを確認しましょう。
参照:高等教育の修学支援新制度|文部科学省
5.薬学部の学費が払えないときはどうする?
薬学部卒業までにかかる学費を払える見込みがなく、入学をあきらめなければならないことがあるかもしれません。そういったときは、入学試験の成績が特待生制度に取り入れられる大学を選んでみてはいかがでしょうか。成績が優秀であれば、1年生の学費が免除される可能性があります。
また、入学時に日本学生支援機構の奨学金制度を申し込むのもひとつの方法です。日本学生支援機構の奨学金制度は、しっかりと学業に専念することで卒業まで貸与されます。授業の出席率が悪かったり、留年したりするようなことがあると、奨学生としての資格を失う可能性があるため、勉学に励むことが大切です。
🔽 薬剤師国家試験の勉強法を詳しく解説した記事はこちら

6.薬学部の学費が心配なときは周囲に相談を
私立大学の場合、薬学部の学費は年間150万円~250万円ほどかかります。高額な学費のため、6年間通いきれるのか心配になる人がいるかもしれません。経済的な理由で、薬学部の入学をあきらめたり、中退を考えたりする前に、特待生制度や奨学金制度の利用を検討してみるとよいでしょう。特待生制度は基本的に成績が優秀な人しか利用できませんが、奨学金制度であればハードルは下がります。大学の学生部などでも相談できるので、一人で悩まず、薬剤師になるための行動を起こしてみてはいかがでしょうか。
🔽 薬剤師になる方法について解説した記事はこちら
🔽 2025年「第110回薬剤師国家試験」について解説した記事はこちら

薬剤師ライター。2児の母。大学卒業後、調剤薬局→病院→調剤薬局と3度の転職を経験。循環器内科・小児科・内科・糖尿病科など幅広い診療科の経験を積む。2人目を出産後、仕事と子育ての両立が難しくなったことがきっかけで、Webライターとして活動開始。転職・ビジネス・栄養・美容など幅広いジャンルの記事を執筆。趣味は家庭菜園、裁縫、BBQ、キャンプ。
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