安定供給情報を公開へ~6月から後発品企業公表 厚生労働省
厚生労働省は、薬価制度に後発品の企業指標が導入されることを受け、「後発品の安定供給に関連する情報の公表等に関するガイドライン」を3月にも発出し、6月には各企業がウェブサイトでの公表を開始する。1月31日の「後発品の安定供給等の実現に向けた産業構造のあり方に関する検討会」で、ガイドライン作成を検討する厚労省の研究班が中間報告を行った。
2024年度薬価制度改革の骨子では、後発品の安定供給に必要な情報の可視化に関する事項については、公開すべき情報提供の内容や判断基準等の考え方を今年度中に示した上で、企業による準備期間を設け、来年度前半のできる限り早いうちに企業による公表を開始するとしている。
企業が公開する情報は、▽製造販売する品目の製造業者名(自社製造割合は任意)▽製造販売する品目の原薬製造国、製造販売する品目の原薬に関する複数製造所の確保状況▽他の製造販売業者と共同開発して承認された品目の共同開発先製造販売業者名の公表(共同開発割合は任意)▽製造販売する「安定確保医薬品」について品目ごとの一定以上の余剰製造能力または在庫量の確保に関する状況▽製造販売品目ごとの月単位の出荷実績(当該品目の製造計画と実際の出荷量を比較した情報を含む)――などの項目。
ウェブサイトの更新頻度はその都度行うが、安定確保医薬品に関する公表は四半期ごと、製造販売品目ごとの月単位の出荷実績に関する公表は、4月、10月の年2回とした。
具体的には、厚労省ホームページに各企業が情報公開するウェブページのリンク先を掲載する。将来的には一元的に必要な情報を確認できるよう掲載方法を引き続き検討する。ガイドライン発出後、業界への説明会など3カ月間の準備期間を設け、6月から企業公表をスタートさせたい考え。
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出典:薬事日報
薬+読 編集部からのコメント
厚生労働省は、薬価制度に後発品の企業指標が導入されることを受け、2024年3月にも「後発品の安定供給に関連する情報の公表等に関するガイドライン」を発出。業界への説明会などの準備期間を3カ月間設け、6月には各企業がウェブサイトでの情報の公表をスタートします。